ブラウン・シュガー (曲) ブラウン・シュガー (曲)の概要

ブラウン・シュガー (曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/10 09:29 UTC 版)

ブラウン・シュガー
ローリング・ストーンズシングル
初出アルバム『スティッキー・フィンガーズ
B面
  • ビッチ / レット・イット・ロック
  • ビッチ
リリース
規格 7インチ・シングル
録音 1969年12月1日 (1969-12-01) - 12月4日
ジャンル ロック
レーベル ローリング・ストーンズ・レコード
作詞・作曲 ジャガー/リチャーズ
プロデュース ジミー・ミラー
チャート最高順位
ローリング・ストーンズ シングル 年表
  • ブラウン・シュガー
  • (1971年 (1971)
ミュージックビデオ
「Brown Sugar (Live)」 - YouTube
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解説

「ブラウン・シュガー」とは、英俗語で”精製されていないヘロイン[3]”を指す隠語である。黒人奴隷制度やSM、異人種間セックス、そして前述のヘロインと非常に猥雑な内容の歌詞である。

非常に特徴的、かつ有名なギター・リフで始まる印象的なナンバーである。1970年代を迎えて最初に発表した楽曲で、「ローリング・ストーンズ・レコード」からの第一弾アルバム『スティッキー・フィンガーズ[4]からシングル・カットされた。同アルバムにはグラム・パーソンズに捧げられた「ワイルド・ホーシズ」などの佳曲も収録されている[4]。ブラウン・シュガーは、他にも多くのコンピレーション・アルバムベスト・アルバムに収録され、『ラヴ・ユー・ライヴ』、『フラッシュポイント』、『ライヴ・リックス』、『シャイン・ア・ライト』といったライブ・アルバムにも収録されている。なお、収録された『スティッキー・フィンガーズ』はこの楽曲の大ヒットと連動して、アメリカでは少なくとも300万枚以上のセールスを上げている。

制作者の一人ミック・ジャガーは「ほぼ作詞とリフは自身によるもの」という。ただし、もう一方の制作者であるキース・リチャーズは「あのリフはレコーディングの前と後とでは全く別物になった」という。発表以降、リフを演奏するキースの特徴的なギター奏法は以後トレードマークになっていった。また、間奏部分にボビー・キーズのサックス・ソロが演奏されていることも、大きな特徴の一つである。1971年に、イギリスで行ったフェアウェル・ツアーで披露されて以降、ほぼ毎回レパートリーに加えられる人気曲となった。

またエンディングの叫びが「Yeah」のものと、「Alright」のものがあり、前者は『スティッキー・フィンガーズ』をはじめとする多くのアルバムに収録されて一般的だが、後者はシングルなど限られた盤にしか収録されていない。キースがリードヴォーカルを取ったものも録音されたことがあるが、未発表。

ストーンズが自身のレーベルを設立する際にアブコ・レコードからの離脱が必要になる為、両者の話し合いの元、この曲と「ワイルド・ホース」に関する権利をストーンズ側と共有することになり、アブコによって編纂されるコンピレーション・アルバム(例『ホット・ロックス』など)に収録されることもある。

2015年、エリック・クラプトンのスライドヴァージョンがリリースされた[5]。これは1970年、キース・リチャーズの誕生会で、クラプトンの即興演奏をキースが自宅録音したテープによるもの[6]

2021年、奴隷制などに言及する歌詞などを原因として、ライブのセットリストから外された[7][8][9]


  1. ^ “500 Greatest Songs of All Time”. Rolling Stone. (2011年4月7日). http://www.rollingstone.com/music/lists/the-500-greatest-songs-of-all-time-20110407/the-rolling-stones-brown-sugar-20110526 2019年9月10日閲覧。 
  2. ^ “The 100 Greatest Guitar Songs of All Time”. Rolling Stone. オリジナルの2008年6月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20080625061017/http://www.rollingstone.com/news/coverstory/20947527/page/41 2019年9月11日閲覧。 
  3. ^ 来日公演を控えて、1990年にCBSソニーからリリースされたベスト盤『STARBOX』のライナーノーツ参照。
  4. ^ a b “ザ・ローリング・ストーンズ、「Wild Horses」のアコースティック・ヴァージョンを公開”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク). (2015年4月3日). https://www.barks.jp/news/?id=1000114287 2019年9月10日閲覧。 
  5. ^ https://www.barks.jp/news/?id=1000116274
  6. ^ https://nme-jp.com/news/70/
  7. ^ “Inside the Rolling Stones’ Self-Censorship of ‘Brown Sugar’”. Daily Beast. (2021年10月14日). https://www.thedailybeast.com/the-rolling-stones-will-no-longer-play-brown-sugar-and-its-about-damn-time 2021年10月17日閲覧。 
  8. ^ “The Rolling Stones retire hit song over lyrics referencing slavery”. nj.com. (2021年10月14日). https://www.nj.com/entertainment/2021/10/the-rolling-stones-retire-hit-song-over-lyrics-referencing-slavery.html 2021年10月17日閲覧。 
  9. ^ Brown Sugar: why the Rolling Stones are right to withdraw the song from their set list”. THE CONVERSATION (2021年10月15日). 2021年10月17日閲覧。


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