ビット毎秒 用語

ビット毎秒

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/11 03:15 UTC 版)

用語

データ転送レート、ビット速度に相当する物理量は、(データ)転送率、転送速度、転送効率、伝送率、伝送速度、伝送効率、信号速度などとも呼ばれる。似た概念や用語として、コネクション速度、転送レート、通信路容量スループット帯域幅スペクトル効率がある。

速度」として表現されることもしばしば見られる。しかし、ビット毎秒は情報がどれだけ速く到着したか(伝送経路遅延)ではなく、単位時間にどれだけ多くのビットが通過したかを表す転送効率である。

効率」を使った用語もあるが、データ転送には他にもさまざまな「効率」が問題になる箇所があり(データ圧縮誤り訂正変調方式など)、紛らわしい。

混同されることがあるが、変調レートであるボー (baud) とは異なる単位である。たとえば、1回の変調で2ビット送れば、bps値はボー値の2倍である。

記述のしかた

ビット毎秒は、ビット/秒[注釈 1]と書いたり、英語の"bits per second"を略してbpsb/sと書いたりする[注釈 2]。通常は小文字で書く。

最近では、通信技術の進歩によって転送効率の高い機器が登場したので、次のような単位も用いられている。

  • メガビット毎秒Mbps, Mb/s、bpsの106倍)
  • ギガビット毎秒Gbps, Gb/s、bpsの109倍)
  • テラビット毎秒Tbps, Tb/s、bpsの1012倍)

コンピュータの分野ではキロメガギガなどの接頭辞を、本来の意味から離れて210倍、220倍、230[注釈 3]の意味として使用することがあるが、ビット毎秒については本来の103倍、106倍、109倍の意味で用いることが多い。

ビット毎秒の「毎秒」を省略して単に「ビット」と呼んだり、「ビット」さえも省略してその上に付く接頭辞だけで呼ぶこともある(「100メガビット毎秒」のネットワーク→「100メガ」ネットワークなど)。

バイト毎秒

バイト/秒と書いたり、bを大文字にしてBpsまたはB/sと書くことによってバイト毎秒として扱われる場合も多い。それとの混同を防ぐため、先述のようにビット毎秒は原則として小文字で書く。通常、1バイトには8ビットのデータが含まれていることから、bpsの値を8で割るとBpsの値になる。例を下に記す。

  • ADSLFTTHなどで8Mbps、100Mbpsという表記があったとき、これらをバイト毎秒に換算すると、それぞれ1MBps、12.5MBpsとなる。
  • 1KiBps=8192bps=8.192kbps。1kbpsはおよそ0.122KiBps。

しかし、1バイトを8ビットとして扱わない環境もあるので、情報通信の分野においてバイトという単位を使うことは不適切とされ、常に正確に8ビットを表すオクテットという単位が用いられることが多い。


注釈

  1. ^ 例えば日経コンピュータ→日経XTechなど。
  2. ^ 日本ではbpsと書くことが多いが、英語圏ではb/sと書くことが多い[要検証]
  3. ^ 詳細は2進接頭辞を参照。
  4. ^ a b ただし、AM (FM) ラジオ放送が実際に32 (48) kbpsのMP3で伝送されているわけではない。

出典

  1. ^ JIS X 0009:1997 [情報処理用語(データ通信)] 用語番号 09.05.17。


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