ヒラメ
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ヒラメ類
広義のヒラメ類は、ヒラメ科、ダルマガレイ科に属する魚のこと。
ヒラメ科
ヒラメ科 学名 Paralichthyidae、英名 Large-tooth flounders
世界で80種ほどが知られる。太平洋、インド洋、大西洋に生息。いずれも体の左側半分に両目が集まっている種。ほとんどの種が海水魚で、汽水魚もいる。口が大きく、また歯も鋭く大きい。
- ヒラメ
- 学名 Paralichthys olivaceus、英名 Bastard halibut
(略) - カリフォルニアハリバット
- 学名 Paralichthys californicus、英名 California flounder、California halibut
ヒラメと近縁で 1.5m、30kgになる。太平洋東部、アメリカ ワシントン州からメキシコのカリフォルニア半島まで分布。浅いところから水深200mほどまで、湾内や河口付近の汽水域の砂地に生息。日中に魚やイカなどを捕食する。 - ナツヒラメ
- 学名 Paralichthys dentatus、英名 Summer flounder
(略) - タマガンゾウビラメ
- 学名 Pseudorhombus pentophthalmus、英名 Fivespot flounder
20cm程度まで。日本、朝鮮半島からインドシナ半島まで。体の目のある側には5個の黒い丸い斑紋がある。煮付やから揚げ、また干物や、練り物の原料にする。 - ガンゾウヒラメ
- 学名 Pseudorhombus cinnamoneus、英名 Cinnamon flounder
雁雑平目。最大35cm。太平洋西部。日本、中国沿岸からフィリピン、南シナ海まで。タマガンゾウビラメより大型になる。黒い斑紋は1つ。煮付などにする。 - メガレイ
- 学名 Pseudorhombus dupliciocellatus、英名 Ocellated flounder
全長40cm。西太平洋からインド洋。日本南岸からオーストラリアにかけて、西はアンダマン・ニコバル諸島(インド)までの海域。体の目のある側には2-4個の黒い丸い斑紋がある。 - テンジクガレイ
- 学名 Pseudorhombus arsius、英名 Largetooth flounder, Moses sole
45cm。西太平洋からインド洋。日本南岸、東シナ海からオーストラリア大陸まで。東はフィジー諸島、西はインド沿岸、ペルシャ湾、アフリカ大陸東岸まで。幼魚は汽水域にも入る。体の目のある側には大小の丸い黒斑が散在。 - アラメガレイ
- 学名 Tarphops oligolepis
日本近海から台湾まで。数cmの小型種で、寿命は2年。
ダルマガレイ科
ダルマガレイ科 学名 Bothidae、英名 Lefteye floounder
世界中の熱帯から温帯の海に生息する海水魚で、100種以上が知られる。両目とも体の左側にあるのはヒラメ科と同じ。ヒラメ科よりも一般に体高が高く、また背ビレが頭部の目よりも前からはじまるため、体が円形に近い印象になる。
- ダルマガレイ
- 学名 Engyprosopon grandisquama、英名 Largescale flounder
全長15cm。インド洋から西太平洋にかけて分布。日本南岸を北限とし、東南アジア島嶼部、ニューカレドニア、オーストラリア大陸沿岸から、インド洋、アフリカ東岸まで。体高が高く体長の半分以上。尾ビレの上端と下端付近に黒い斑紋がある。食べられる。 - トゲダルマガレイ
- 学名 Bothus pantherinus、英名 Leopard flounder、Leopard sole
全長40cmまで。インド洋から西太平洋。日本南岸、ハワイ、タヒチ(ソシエテ諸島、マルケサス諸島)からインド洋、ペルシャ湾、紅海。食べられる。 - コウベダルマガレイ
- 学名 Crossorhombus kobensis、英名 Kobe flounder
全長最大12cm。太平洋北西部の日本南岸から南シナ海まで。 - ヤリガレイ
- 学名 Laeops kitaharae
日本からアフリカ東岸までのインド洋から西太平洋。体はやや細く、頭部、口が小さい。
注釈
- ^ 逆にカレイの目は両目とも頭部の右側半分に付いている。ただし、頭部の左側に目を持つカレイも存在するため、目が頭部の左側にあるもの全てがヒラメというわけではない。
出典
- ^ 鈴木晋一 『たべもの史話』 小学館ライブラリー、1999年、pp95-99
- ^ 表と裏が同じ色 珍しいヒラメ見つかる:NHKニュース(2013年2月21日)
- ^ 裏表のない正直ヒラメ!?全身褐色:西日本新聞(2013年2月22日)
- ^ 釣り人仰天、「右向き」ヒラメ 茨城・鹿嶋沖 遺伝子的要因か:茨城新聞クロスアイ(2023年11月6日))
- ^ 「右向き」の珍しいヒラメが釣り上げられる 茨城 鹿嶋の沖合:NHKニュース (2023年11月7日)
- ^ 「右向き」ヒラメ展示 茨城県大洗水族館:茨城新聞動画ニュース(茨城新聞)(2023年11月9日)
- ^ Gyoruigaku. 3. Ochiai, Akira, 1923-, Tanaka, Masaru, 1943-, 落合, 明, 1923-, 田中, 克, 1943-. 恒星社厚生閣. (1986). ISBN 4769905602. OCLC 672654489
- ^ “ヒラメ - 東京都島しょ農林水産総合センター”. www.ifarc.metro.tokyo.lg.jp. 2022年12月19日閲覧。
- ^ 北野健、水温に影響されるヒラメの性 日本比較内分泌学会ニュース 2006年 2006巻 120号 p.120_10-120_12, doi:10.5983/nl2001jsce.2006.120_10
- ^ 養殖魚を知る!ウォールド君のおさかな大百科 ヒラメ - (社)全国海水養魚協会
- ^ a b 平成23年漁業・養殖業生産統計 - 農林水産省
- ^ a b c クドア食中毒総論 - 国立感染症研究所
- ^ ヒラメを介したクドアの一種による食中毒Q&A - 農林水産省
- ^ 生食用生鮮食品による原因物質不明有症事例についての提言 (PDF) - 厚生労働省 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会
- ^ Matsukane, Y. et al. 2010: "Kudoa septempunctata n. sp (Myxosporea: Multivalvulida) from an aquacultured olive flounder (Paralichthys olivaceus) imported from Korea." Parasitology research, 107(4): 865-872. doi:10.1007/s00436-010-1941-8
- ^ 大西貴弘食中毒原因物質としての"クドア"に関する最新の知見 (PDF) モデンメディア 2012年7月号(第58巻7号)p.205-209。
- ^ 懸賞のヒラメで110人が食中毒 伊予銀の定期預金 - 日本経済新聞 2010年10月10日
- ^ 「ヒラメ自粛」謎の食中毒で臆測 石川県内温泉街、厚労省は「根拠ない」 北國新聞 2011年2月16日
- ^ クドアを原因とする食中毒の発生防止について 厚生労働省 食安発0607第7号 (PDF)
- ^ 養殖ヒラメに寄生したクドアによる食中毒の防止対策 -水産庁
- ^ 県産養殖ヒラメの安全性確保(食中毒の防止対策ガイドライン)について - 大分県水産振興課
- ^ 養殖ヒラメ 寄生虫検査を強化 - 大分合同新聞2011年7月6日
- ^ 養殖ヒラメ 寄生虫検査 ガイドラインを作成 - 大分合同新聞2011年7月12日
- ^ 「韓国産のヒラメ」が危ない?目に見えない寄生虫が... - PRESIDENT Online
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