ネーター環
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/28 05:23 UTC 版)
次元
可換環 A の素イデアル P に対して、真の減少列
の長さを r と定める。P で始まる素イデアルの真の減少列の長さの最大値を P の高さ (height) といい、ht P で表す。また、A の素とは限らないイデアル I に対しては、その高さ ht I を I を含む素イデアルの高さの最小値と定める。A がネーター環であるならば、クルルの主イデアル定理 (Krull's principal ideal theorem[注釈 1])によって任意の素イデアルの高さは有限である。ネーター環 A のクルル次元(Krull dimension)を、P が A の素イデアル全体を動くときの ht P の最大値と定義する。ネーター環の次元は、A の素イデアルの真の上昇列の長さ(これは、ネーター環の定義から有限)の最大値と一致する。ネーター環のクルル次元は常に有限になるとは限らない。
- ^ クルルの標高定理(Krull's height theorem)とも
- ^ Cohen, I. S. (1950). “Commutative rings with restricted minimum condition” (英語). Duke Mathematical Journal 17 (1): 27–42. doi:10.1215/S0012-7094-50-01704-2. ISSN 0012-7094 .
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