ソニー・ビルディング (ニューヨーク)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/27 03:15 UTC 版)
概要
550 マディソン・アベニューは37階立て高さ197mであり、所在地はニューヨーク市マンハッタン55丁目と56丁目の間のマジソン街550号である[1]。建築家フィリップ・ジョンソンとパートナーのJohn Burgeeによって設計され、1984年に竣工した[2]。完成とともにその装飾的なビルの最上部が議論の的となった(有名なイギリス人デザイナーによる本棚および他の高級家具のように開いたペディメントの特徴は"チッペンデール"と言ってときに物笑いにされる[3])が、 約七階分の高さを持つ壮大なアーチ状のエントランスは利用者を楽しませている。これらの装飾性を与えることで、このビルは味気のない機能主義や純粋に効率的な設計を求めたモダニズム建築に対して挑戦している。このビルが世間一般に与えた影響は、世界全体のポストモダン建築運動を正当化するものと見なされている[4]。
歴史
1978年、AT&Tは195 ブロードウェイ (en) から550 マディソン・アベニューへの本社移転計画の承認を得た。1984年にAT&Tビルは完成したが、この年にAT&Tは合衆国政府からベルシステムの解体を命じられた。そのため当初1500人の従業員を旧本社からこのビルへ移す予定が実際に移動したのは600人に留まった[5]。空いたスペースはリースとして貸し出していたが、1993年にこのビルはついにソニーへと売却された。
2013年、ソニーは11億ドルでChetrit Groupへこのビルを売却することを発表した。これは当初の取得価格より6億8500万ドル高い値段である。売却後2016年までソニーはこのビルをリースバックして使用した[6]後、11 マディソン・アベニューへと移転した[7]。
2016年、Chetrit GroupはこのビルをOlayanおよびChelsfieldに14億ドルで売却した[8]。こうして、ソニータワーの名前は住所名の550 マディソン・アベニューに変更された[9]。2017年現在、OlayanとChelsfieldによってビルは改修中である。
関連項目
- AT&Tビル関連
- ソニービル関連
- ^ “Sony Tower”. Emporis.com. 2008年7月12日閲覧。
- ^ トム・アルフィン『レゴでつくろう世界の名建築』エクスナレッジ、2016年、130頁。ISBN 978-4-7678-2190-0。
- ^ “Chippendale Building (SONY building)”. Barry Popik. 2008年9月2日閲覧。
- ^ “Prospect Magazine”. 2008年7月12日閲覧。
- ^ Henry, Diane. "Real Estate; A.T.& T. In Role of Landlord", The New York Times, September 29, 1982. Retrieved October 11, 2008.
- ^ “Sony’s NYC Tower Draws ‘Aggressive’ $1.1 Billion Price”. Bloomberg. 2013年4月17日閲覧。
- ^ “Sony Completes Move of Its NYC Headquarters”. Billboard. 2016年6月10日閲覧。
- ^ Plitt, Amy (2016年6月9日). “Sony Building's $1.4b sale hits public record, making it official”. Curbed NY. 2016年6月10日閲覧。
- ^ Bagli, Charles V. (2016年4月29日). “Plan to Turn Sony Building Into Luxury Apartments Is Abandoned”. The New York Times. ISSN 0362-4331 2016年6月10日閲覧。
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