スウェーデングランプリ スウェーデングランプリの概要

スウェーデングランプリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/28 13:34 UTC 版)

Swedish Grand Prix
アンデルストープ・サーキット
レース情報
周回 70
コース長 4.031 km (2.505 mi)
レース長 282.170 km (175.332 mi)
開催回数 14
初回 1933年
最終開催 1978年
最多勝利
(ドライバー)
ジョディー・シェクター (2)
ニキ・ラウダ (2)
最多勝利
(コンストラクター)
マセラティ (2)
フェラーリ (2)
ティレル (2)
最新開催(1978年):
ポールポジション マリオ・アンドレッティ
ロータス-フォード
1:22.058
決勝順位 1. ニキ・ラウダ
ブラバム-アルファロメオ
1:41:00.606
2. リカルド・パトレーゼ
アロウズ-フォード
+34.019s
3. ロニー・ピーターソン
ロータス-フォード
+34.105s
ファステストラップ ニキ・ラウダ
ブラバム-アルファロメオ
1:24.836

概要

1973年から1978年まで行われた、F1世界選手権レースのひとつ。同時期にスウェーデン人ドライバーのロニー・ピーターソンが活躍したことが、開催の機運を後押しした。ヨーロッパラウンドの中ほどで行われるにもかかわらずニューマシンが投入されることが多く、たった6回の開催でありながら前評判を完全に覆す程の波乱が多く、それまで選手権に全く絡まなかったドライバーが突然優勝してしまうこともあり、記憶・記録・記事それぞれに多く残っている特異なレースといえる。ピーターソンが1978年のイタリアグランプリで事故死したことがスウェーデン国内で大きな問題となり、以降F1は行われなくなって現在に至っている。なお、ピーターソンは1度もスウェーデングランプリでは優勝できなかった(1973年の2位が最高順位)。

開催されたサーキット

全て「スカンジナビアン・レースウェイ」とも称されるアンデルストープ・サーキット(Anderstorp)で行われた。F1GPが初めて行われた1973年に4,018mのレイアウトで完成し、2輪の世界選手権でも使用されていた。1978年に4,031mに改装されている。コントロールラインピットが離れているのが特徴。単純な円弧と直線を組み合わせたデザインも特徴的で、バックストレート直後に設置されているほぼ90度を右へ鋭角に回りこむコーナーはオーバーテイクがよく見られる。1周の平均速度から見ると平均的からやや中低速寄りであるが、長いストレートがあるためセットアップにはそれなりのデータの蓄積が要求される。

特筆すべき過去のレース

数多く開催されたスウェーデンGPの中でも、大きな出来事が起こった、または記念すべきレースをいくつか取り上げて紹介する。

  • 1976年 6輪車唯一の勝利
    1975年末に発表されたティレルの6輪車P34が優勝を飾ったレース。優勝したのはジョディー・シェクターで、2位にもパトリック・デュパイエが入り、1-2フィニッシュを達成した。この年のP34は実に9回の2位を獲得するなど、抜群の安定感を見せた。現在の規則ではタイヤは4つと定められており、6輪車が勝った唯一のレースとして知られている。
"ファン・カー" ブラバム・BT46B
  • 1978年 ファン・カー唯一の出走と勝利
    この年になり本格化、ほぼ全ての有力チームが実用化に成功したグラウンド・エフェクトに追随できなかったブラバムチームは、このスウェーデンGPで新車BT46Bを持ち込んだ。ブラバムチームのデザイナーであったゴードン・マレーは、ベルヌーイの定理を応用して接地力を増したグラウンド・エフェクトに代わり、車体下の空気をファンで吸い出すという奇抜なアイディアで接地力を増した。F1の規則では「空力に影響を与える部分は固定されていること」というルールがありこれに多分に抵触する虞のあるものではあったが、マレーはあらかじめ国際スポーツ委員会に文書で合法性を問うて認められているため、また「車体上部のラジエーターに空気を強制的に取り込むため」というマレーの説明もあり、スウェーデンGPの出走も認められた。
    レースでは、BT46Bに乗るジョン・ワトソンニキ・ラウダは予選では2位と3位の位置を占め、決勝でもワトソンがメカニカルトラブルでリタイアするもラウダがあっさりと優勝を決めた。このことにより更に紛糾の種となり、問題の機構は使用禁止となった。これにより、1976年のスウェーデンGPと並びこの年のレースも、このような特異な機構をもつ車体が出走・優勝した唯一のレースとなった。



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