コンピュータネットワーク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/05 01:28 UTC 版)
ネットワークトポロジーによる分類
コンピュータネットワークは、リング型、メッシュ型、スター型、バス型、ツリー型、複合型などのネットワーク構成によっても分類される。
ネットワークトポロジーは、ネットワーク内の自律機器が相互の論理関係を見る方法を意味している。すなわち、ネットワークトポロジーはネットワークの物理的構成とは独立している。ネットワークが物理的にはバス状に配置されていたとしても、ハブによって接続されているなら、そのネットワークのトポロジーはバス型というよりもスター型である。そういった意味でネットワークの見た目と操作的特徴は区別される。論理ネットワークのトポロジーは物理配置と同じとは限らない。
ネットワークの補助的要素
ネットワークを運用し続け、障害を診断し、問題に対処するには、様々な補助的装備が必要となる。
電力供給など
個々のネットワーク機器には電圧や電流の急変への対策(サージプロテクタ)を設置することがある。例えば、雷サージは機器にダメージを与えるため(場合によっては人間にも危険である)、サージプロテクタで短絡させるなどの対策を施して安全なレベルになるようにする[4]。
さらに、停電に対処するため、無停電電源装置を設置する場合もある。無停電電源装置には、小型のバッテリーから自家発電設備まで様々なものがある。
2台のコンピュータを相互接続した単純なネットワークでも、通信が失敗する要素はいくつか存在する。主な単一故障点は、ネットワークカードとケーブルである。大規模なネットワークでも、注意深く設計しないとネットワークが機能しなくなるような単一故障点が多数潜在することになる。機能し続けることが重要なネットワークでは、単一故障点がないよう設計することが重要である。カーネギーメロン大学の Software Engineering Institute[5]の調査によれば、ネットワークがダウンする主な要因は次の通りである。
- 攻撃: 物理的な破壊やクラッキングによる妨害行為。
- 障害: 人間がコマンドを間違えて入力した場合、ネットワーク機器のソフトウェアのバグ、部品の故障、システム設計上予期していなかった使い方によるものなど。
- 事故: ネットワーク機器にコーヒーをこぼした場合から自然災害や戦争によるデータセンターの破壊まで様々である。この対策としては、冗長化が基本であり、さらに遠隔地に予備システムを配置する必要がある
機器の監視と診断
ネットワークは、その重要性や運用者のスキルによっては、各種性能測定/診断機器を一時的または永久的に接続する。例えば、企業やISP向けのルーターやブリッジは通信履歴やエラー履歴を保持する機能を持つことが多い。
診断機器の最も単純な形態としては、ネットワーク機器の予備を用意しておくだけである。故障したと思われる機器を予備と置換して障害が解消した場合、その機器に問題があると診断できる。これを洗練させると(コストはかかるが)、予備の機器で故障した機器を自動的に置換する方式になる。RFC 3768 に示されている Virtual Router Redundancy Protocol (VRRP) などを使えば、ネットワーク障害をコンピュータから見て透過的にすることができる。
脚注
- ^ USBを使ったPANの例として GeneLinkTM がある。 USB Network 2008年2月11日閲覧
- ^ Mobile Broadband Wireless Access (MBWA)
- ^ Pountain, Dick (2001年). The New Penguin Dictionary of Computing. New York: Penguin Books. ISBN 0-14-051437-6
- ^ Karney, James (2000年). A+ Certification Training Kit, Second Edition. Redmond, Washington: Microsoft Press. ISBN 0-7356-1109-2
- ^ Survivable Network Systems: An Emerging Discipline RJ Ellison, May 1999
- 1 コンピュータネットワークとは
- 2 コンピュータネットワークの概要
- 3 プロトコルによる分類
- 4 ネットワークトポロジーによる分類
- 5 関連項目
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