カラカス地下鉄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/09 03:22 UTC 版)
歴史
カラカスの都市交通に地下鉄を導入しようという計画は、1930年代から存在したが、長い間実現に移されなかった。従来のカラカスの公共交通機関は路線バスが主力であり、市内の道路の整備とともに路線も拡大したが、1960年代になると人口増加と自家用車の普及にともない、道路の渋滞が深刻になっていた。
地下鉄の建設計画は1968年に立てられ、工事が始まり、1983年1月2日に1号線が開業した。最初の区間はプロパトリア駅からラ・オジャーダ駅までの8駅で、同年3月にラ・オジャーダ駅とチャカイート駅の間の7駅が路線の延伸にあわせて開業した。工事にはベネズエラとアメリカ合衆国の多数の企業が携わり、車両はフランスで製造された。この1号線の工事は東に向かってなお続き、1989年にはパロ・ベルデ駅まで開業した。
1号線建設中の1977年にカピトリオ駅から南に下る2号線の建設が決定した。これは、東にラス・アドフンタス駅、西にソーロヒコ駅、北にラパス駅までの三叉線として建設され1987年に開業した。翌1988年に、ラパス駅からエル・シレンシオ駅まで延伸開通し、エル・シレンシオの至近にあるカピトリオ駅との連絡により、1号線と2号線が接続した。
1994年には、プラサ・ベネスエラ駅からエル・バジェ駅までの3号線が開業した。プラサ・ベネスエラ駅の構内で1号線と接続する。
2006年には、プラサ・ベネスエラ駅の至近に新設されたソナレンタル駅と2号線のカプチノス駅を結ぶ4号線が開業した。 同年に開業した近郊鉄道であるロステケス鉄道はカラカス地下鉄とは別の公社が運営し、2号線のラス・アドフンタス駅から南にロス・テケスまで運行。また、3号線のラ・リンコナーダ駅は国鉄の近郊電車のターミナル駅と合体している。
現在は4号線の延伸工事が行われているほか、別路線にもさまざまな延伸計画がある。
2010年にはカラカス地下鉄公社が運営するロープウェイのメトロケーブルが、2013年には新交通システムであるカブレトレン・ボリバリアノが開通した。
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