エバーグレーズ国立公園
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/29 03:18 UTC 版)
植物相
島の土壌は、とても肥沃で、しばしば氾濫にさらされるが、徐々に水の地域が土に置き換えられつつある。植生は豊かで、オーク、ポドフィルム、野生のオレンジ、キュウリ、ポーポー、カスタードアップル、野生のゴムノキは固有種の一つである。その上、様々な野草があり、とりわけランは特筆すべきである。ヒトモトススキ属やマツも多く見られる[3]。2つの季節、雨季と乾季があるが、気候は温和である。
動物相
公園で有名なのは、ミジカオノスリ、オオハシカッコウ、ベニイロフラミンゴで、北アメリカ大陸で唯一の常時暮らす場所となっており、通常フラミンゴの街の近くにいる。その他、サギ類、アメリカトキコウ、ベニヘラサギ、トキ類のような渉水鳥も豊富である。ツルモドキもエバーグレーズで見つけることができる。
猛禽類としては、珍しいタニシトビ、一般的なカタアカノスリ、ミサゴがあげられる。
フロリダ湾の干潟で水鳥、クロハサミアジサシがフラミンゴの街から見られる。
フロリダマナティー、カナダカワウソ、アメリカアリゲーター、アメリカワニがおり、シカと絶滅の危機に瀕しているフロリダパンサーも見られる。一方、外来種のビルマニシキヘビも侵入している[3]。
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アメリカムラサキバン
世界遺産
1979年に世界遺産リストに登録された。
登録基準
この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。
- (8) 地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これには生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる。
- (9) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
- (10) 生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。
危機遺産
1993年に、前年のハリケーン「アンドリュー」による被害などを理由として危機遺産リストに載せられた。その後の当局の取り組みによって2007年にリストから除去されたが、水生生物の生態系の悪化などを理由として、2010年に再びリストに登録された[4]。
- ^ “Everglades & Dry Tortugas Biosphere Reserve, United States of America” (英語). UNESCO (2019年7月). 2023年2月14日閲覧。
- ^ “Everglades National Park | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2005年1月1日). 2023年2月14日閲覧。
- ^ a b “Everglades National Park” (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2023年4月26日閲覧。
- ^ “World Heritage Committee inscribes Everglades National Park on List of World Heritage in Danger” (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2023年2月14日閲覧。
固有名詞の分類
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