ウイニングイレブン キャスト

ウイニングイレブン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/10 15:26 UTC 版)

キャスト

ライセンス

シリーズの初期作品までは、ゲーム中のスタジアム・リーグ戦やカップ戦などの大会・クラブチーム・選手などの各名称、エンブレム・フラッグ・ユニフォームなどの各デザインがJFAJリーグ関係のもの以外はほぼ全て架空の設定であった。

ただ、それは各クラブチームやサッカー協会から公式ライセンスを取得する事によって、シリーズを重ねるにつれて徐々に改善されて来た。2009から2018までUEFAのライセンスを収得していた[注釈 9]。しかし、現在でも取得済みの一部を除くナショナルチームや海外サッカーリーグのライセンスは取得できていない。特にプレミアリーグリーガ・エスパニョーラのライセンスはクラブチームごとの契約である為、主要チーム(FCバルセロナ等)を除いては架空のチーム名を使わざるを得ない状況が続いている。また、FIFAの一括ライセンスもEAがFIFAとの独占契約を結んでいる為(FIFAシリーズ)に取得する事が不可能となった。「ワールドカップ」などの公式名称も現在は使用する事が出来ない。その為、各クラブチームやサッカー協会から取得したライセンス(JFA以外)はシリーズ毎にライセンスの新たな取得や更新、失効を余儀なくされる為に、それらを行う度に各名称や各デザインが実在のものに変更されたり、逆に架空のものに戻されたりを現在繰り返している状況である。つまり、シリーズによっては各名称や各デザインが実在のものであったり、架空のものであったりとする場合がある。

ゲーム中では実況のジョン・カビラが偽名で表記されたクラブチーム名・選手名を呼名する。こうした事に対してユーザーの不満は絶えない。しかし、ゲーム中ではクラブチームや選手名、選手の容姿なども設定・変更が出来る仕組みになっており、この機能を利用してユーザーはクラブチーム名、フラッグ、エンブレムデザイン、選手名、選手の容姿等の各データを各自で修正(実名化)する事が出来る[注釈 10]。ただし、修正した場合でも実況で呼ばれるチーム名は変化しない(実況音声の取り込みや2015以降は都市名の実況等で改善することは可能)[注釈 11]。また、選手によってはクラブチームでライセンスを取得しているがナショナルチームでは取得していない(またはその逆)ため、同じ能力を持ちながら双方で名前が異なっている選手もいる。

リーグライセンスが取れていないにもかかわらず選手は実名で収録されることについては、収録されているリーグの国が国際プロサッカー選手会(FIFPro)に加盟していることが関係している。FIFProに加盟している事で選手だけのライセンスを独自に取得し、実名でゲームに収録する事が可能となるのである[注釈 12]。しかし、近年の欧州主要リーグであるドイツはこれに加盟しておらず、チームを偽名で収録する権利を持っていないコナミはウイイレシリーズにブンデスリーガを収録出来ない。PS2時代のウイニングイレブン10までは収録されていたが、PS3を主とした作品以降はブンデスリーガのチームは一部しか登場しない。また、PESの広報をしていたアダム・バッティ氏は「無断でドイツのリーグを偽名で収録すると我々は(ドイツの選手会に)訴えられる[9]」と話している。なお、コナミは2017年に限定的なブンデスリーガのライセンスを取得したが、これが適用されているのは2019年以降の「ワールドサッカーコレクションS」のみである。

「ならばEAと契約していない契約可能なチーム全てと契約すればいいのでは?」といった声もあるが、各リーグには契約チーム数制限があり、プレミアリーグは2チームまで、ブンデスリーガは3チームまでの制限がある[注釈 13] 事が、PES欧州ブランドマネージャーのレナート・ボブジェン氏により語られている(2018年時点)[10][注釈 14]

しかし、五大リーグのうち、セリエAリーグ・アンはウイイレで実名で収録されている。また、リーグ・アンは下位リーグのリーグ・ドゥ共にフルライセンスであるが、セリエA・セリエBはリーグライセンスを取得してもクラブライセンスは付随しないようになっており、ウイイレ2021ではEAスポーツが「インテル」「ACミラン」の独占契約を行ったため偽名になり、セリエBも2020から継続して偽名となっている「ブレシア・カルチョ」が降格したためにフルライセンスではなくなった。また、セリエAに所属している「ユヴェントス」「ASローマ」はウイイレ2021において独占契約になり、2021年のサッカーゲームでユヴェントスとローマを唯一実名で使用できるゲームであった。

その他

コナミのサッカーゲームは上記ウイニングイレブンシリーズの他に、任天堂ハードを中心に発売されていた下記「実況シリーズ」があった。これらはコナミコンピュータエンタテインメント大阪で開発されていた。

対応機種 作品名 発売日
NINTENDO64 実況Jリーグパーフェクトストライカー 1996年12月20日
実況J.LEAGUE1999パーフェクトストライカー2 1999年7月29日
PlayStation 実況Jリーグ1999 パーフェクトストライカー 1999年12月2日
PlayStation 2 実況Jリーグパーフェクトストライカー3 2001年3月29日
実況Jリーグパーフェクトストライカー4 2001年12月27日
実況Jリーグパーフェクトストライカー5 2002年7月25日

ウイニングイレブンシリーズも初期作品にはタイトルに「実況」という言葉を入れていたが、「実況シリーズ」と間違えやすいとの理由で、のちに「実況」をタイトルから外している。また、1998年2月26日には、セガサターン用ソフトとして『Jリーグ実況炎のストライカー』が発売された。こちらはコナミコンピュータエンタテインメント札幌(後のコナミコンピュータエンタテインメントスタジオ)で開発された。


注釈

  1. ^ 以前はコナミの子会社・コナミコンピュータエンタテインメント東京(KCET)が開発を担当していたが、2005年4月にコナミグループの再編が行われ、KCETはコナミに吸収合併された。2006年3月31日付で、コナミは持株会社化に伴い、ゲーム事業部門を子会社であるKDE-Jに委譲したため、過去の作品の版権とともに開発チームも移行した。
  2. ^ Jリーグパックが配信された代償として、Jリーグに所属する日本のスタジアムが埼玉スタジアム2002以外収録されていない。しかも『2014』ではスタジアムエディットの機能がなく、日本のスタジアムも収容人数が2万人を切るスタジアムは数多く存在するにもかかわらず、収録スタジアムも収容規模の小さいスタジアムがないので、エディットで各チームのホームスタジアムを設定する時、世界を代表するスタジアムから選ばざるを得ないという現実ではありえない珍事もある。
  3. ^ 同年12月をもって配信終了。
  4. ^ アップデートにより名称の西暦部分が随時更新される。
  5. ^ 『2017』からのアップデートによるデータ更新、最新バージョンの公開。
  6. ^ 『2018』からのアップデートによるデータ更新、最新バージョンの公開。
  7. ^ 『2019』からのアップデートによるデータ更新、最新バージョンの公開。
  8. ^ 『2020』からのアップデートによるデータ更新、最新バージョンの公開。
  9. ^ UEFAチャンピオンズリーグモードを導入し出したのが2009からであるが、看板の中でオフィシャルスポンサーの一つでオランダのビール会社・ハイネケンの部分はUEFA関連の看板や2015の場合はhtc oneアディダスの看板になっている。
  10. ^ ただし、EAのFIFAシリーズと違いエトー(スペルはEto'o)やゲッツェ(Götze)といった名前に一部英語以外の要素が入っている選手を修正する時、アポストロフィやドイツ語のウムラウトやエスツェットの様な文字に修正する事が出来なかったが、2020にて言語をスペイン語等に変更する事で設定が可能となった。しかし、2020の時点では一部のライセンスチームしか反映がされず、「'」や「Æ」等といった非対応のものもある。また、セルヒオ・ラモス2016からの西川周作の様に、一部にナショナルチームとクラブチームのユニフォームネームは必ずしも一緒とは限らない選手は一度設定すると代表に選ばれている選手は設定した名前に統一されていたが、2020にてユニフォームネーム設定がクラブとナショナルに分かれた事でこの問題は改善された。
  11. ^ なお、アーセナルユヴェントスといった地名ではない固有のチーム名は修正不可能。マンチェスター シティレアル マドリーといった地名+固有チーム名のチームも完全修正は不可能。
  12. ^ FIFA20にてユヴェントスが偽名の「ピエモンテ・カルチョ」になった際、選手は実名で収録されたのもこのためである。
  13. ^ ラ・リーガは数について言及されていないが、2018で3チーム、2019・2021で1チーム、2020で2チームを収録している。
  14. ^ なお、FIFAシリーズでもこれは同様であり、コナミがロシア・プレミアリーグの独占ライセンスを取得したFIFA19以降の作品では、ロシアのクラブはUEFAチャンピオンズリーグ出場の3チームしかライセンスを取得出来なくなった。

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