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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 04:07 UTC 版)

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ة
語末形 語中形 語頭形
ـة -
ة
語末形 語中形 語頭形
ـة -
アラビア文字
خ ح ج ث ت ب ا
ص ش س ز ر ذ د
ق ف غ ع ظ ط ض
ي و ه ن م ل ك
لا ة ء
ペルシア文字
ح چ ج ث ت پ ب ا
ش س ژ ز ر ذ د خ
ق ف غ ع ظ ط ض ص
ی ه و ن م ل گ ک
لا ء

名詞形容詞、能動分詞、受動分詞、数詞等(アラビア語ではこれらは全てاسم(ism,イスム)すなわち「名詞」として分類される)の語尾につくことでその語を女性形に変化させる(例:ムスリム مسلمムスリマ مسلمة)などする。これ以外にも集合名詞の単数化、行為の1回分の回数表示、意味の強調(男性を強調しているこの用法ではター・マルブータがついていても男性扱いされる)にも用いられる。

ター・マルブータが語末に来る語では直前にある文字の母音が a となる。直前に長母音 ā が来る語もある。

古典的なアラビア語では女性語尾が ـَهْ(-ah)と ـَتْ(-at)の2種類があったがその後統合され ه の上に ت の弁別点2個をつけた ة(tā’ marbūṭa(h),ター・マルブータ)が作られた。初期のアラビア語では、後者を優先させて女性名詞の語尾を実際の発音にかかわらず ه で表すのが一種の正書法となっており、クルアーンの本文もこの方法で記されたが、後にクルアーンを正確に読む必要から、 t 音になることのある ه には ت と同じ点をつけて ة とするようになった。

ター・マルブータは「結ばれたター」「縛られたター」という意味で ت を丸めた形状のことを指すが、現代でも古典的アラビア語の発音を継承している。音価は直後に息継ぎする休止(ワクフ)形の場合は -h 、息継ぎせず後続の語もつなげて読む(ワスル)場合は -t となる。

しかし現代の会話アラビア語ではター・マルブータ部分を読み飛ばすことが行われており、休止形でh音を発音せず直前の短母音aまでしか発音しない。t 音は属格構文(イダーファ構文)の時のみ読まれるのが普通になっている。

なお現代会話に関しては、ター・マルブータの直前に長母音 ā が来る語ではイダーファ構文でなく単体であっても t を発音することがしばしばある。また現代フスハー会話であっても名詞対格の副詞的用法に関してはタンウィーンも含めて -tan と読むことが一般的である。

またアラビア書道など、カリグラフィー書体によっては語頭および語中形の ت と似た字形で書かれることもある。アラビア語では元々ター・マルブータが来るべき語であってもオスマン語由来の人名(例:فرحت رفأت مدحت)では開いたターで表記する。




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