塩水選とは? わかりやすく解説

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えんすい‐せん【塩水選】

読み方:えんすいせん

稲・麦・豆などの種子選別方法の一。塩水入れて沈む、よく実って重い種子だけを選び種まき用いる。


塩水選

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/19 10:25 UTC 版)

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塩水選(えんすいせん)は、播種に先立ち、良好な生育の望める充実した種子を選別する選種法[1]のひとつで明治期に開発された技法[2]。種子を一定の比重(濃度)の食塩水に入れ、浮いたものを取り除き、沈んだものを種子として採用することで、比重の大きな充実した種子を選び出すものである。横井時敬の創案により[3]イネオオムギなどに行う。にがり水を用いることもある。

概要

まず濃厚な食塩水を槽に作る。これをコップなどにとり、一握の種子を入れる。もし沈むものがないならば、槽内に水を加えて薄め、再びこれをコップなどにとる。再度、一握の種子を入れ、そのうちの極めて少量の種子が沈む濃度を見て、この濃度の槽内での全種子の浮沈で選別する。こうして少量の種子が沈んだとき、笊(ざる)などを槽内に入れる。沈んだ種子の上に置き、浮かんでいる種子を笊上の液面に置いて、水を少量ずつ入れれば、初めは極少量ずつ沈んでゆくが、ある比重に達すると一度に多量の種子が沈んでゆく。ここで選別を終え、大半の種子が沈んだとき、なおも水面上に浮かぶ種子を取り除いて笊を引き上げ、笊の中の種子を採用する。全種子の半量から3分の2は笊に残るのが普通である。

出典

  1. ^ 生井兵治「「育種」という用語の由来に関する歴史的考察(3)用語「育種」にまつわる前田正名と横井時敬の関係」『育種学研究』第6巻第2号、日本育種学会、2004年6月、 71-79頁、 ISSN 13447629NAID 110001803187
  2. ^ 伴野泰「明治農法形成過程における一問題 : 「稲作論争」前後における塩水選と林遠里法の共生」『農業史研究』第23巻、日本農業史学会、1990年、 1-13頁、 doi:10.18966/joah.23.0_1ISSN 1347-5614NAID 110009720962
  3. ^ 友田清彦. “老農たちが果たした役割 新進の農学士たちと交流”. 近代農学の源流(下). 東京農業大学. 2015年9月28日閲覧。

関連項目


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