多重反射

重複反射
【英】: multiple reflection
同義語: 多重反射
地層または海水層などで 2 回以上反射を繰り返した波。反射地震探査法においては重大な雑音になる。特に、海面と海底面における波の反射が非常に大きいことから、海上反射地震探査法においては、海水層の重複反射が優勢なノイズとなる。一方、地層における重複反射では、個々の反射は弱いものの、すべての地層が関与するから、その積算効果による重複反射の成長が無視できない場合も少なくない。その場合には、陸上調査であっても重複反射が問題になる。その典型的な例が、中東地域の浅部に広く堆積{たいせき}した蒸発岩層に起因する重複反射であり、それが深部地下構造の摘出を困難にしている。重複反射を抑えて S/N 比を上げるには、デコンボリューション・フィルター、および CDP 重合法が用いられる。特に前者は、浅い海水層で発生する短周期の重複反射の除去に効果があり、後者はもっと深い海水層の重複反射除去に効果的である。地層の重複反射の場合、特にその成長が激しい場合には除去が難しい。 |

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