SPhos
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/20 15:32 UTC 版)
SPhos | |
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2-Dicyclohexylphosphino-2',6'-dimethoxybiphenyl |
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別称
SPhos
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 657408-07-6 ![]() |
PubChem | 11269872 |
ChemSpider | 9444883 ![]() |
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特性 | |
化学式 | C26H35O2P |
モル質量 | 410.53 g/mol |
外観 | 無色の固体 |
融点 | 164 ~ 166 ℃ |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
SPhos(エスフォス)または、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシビフェニルは、ビフェニル構造を持つアルキル置換ビアリールホスフィン配位子の一つである。SPhosのパラジウム錯体は、ほとんどのホスフィン配位子のパラジウム錯体が反応しないアリルクロリドが関与する鈴木・宮浦カップリングで高い触媒活性を示す[1]。SPhosは空気に対して安定であるため扱いが容易である[2]。
脚注
- ^ Barder, T.E.; Walker, S.D.; Martinelli, J.R.; Buchwald, S. L. (2005). “New Catalysts for Suzuki-Miyaura Coupling Processes: Scope and Studies of the Effect of Ligand Structure”. J. Am. Chem. Soc. 127 (13): 4685–4696. doi:10.1021/ja042491j. PMID 15796535.
- ^ Altman, R.A.; Buchwald, S.L. (2007). “Pd-Catalyzed Suzuki-Miyaura Reactions of Aryl Halides Using Bulky Biarylmonophosphine Ligands”. Nature Protocols 2 (12): 3115–3121. doi:10.1038/nprot.2007.411. PMID 18079711.
関連項目
SPhos
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「アルキル置換ビアリールホスフィン配位子」の記事における「SPhos」の解説
詳細は「SPhos」を参照 SPhosは2004年に報告された配位子であり、鈴木・宮浦カップリングにおいて高い配位子活性を示すことが知られている。この配位子はヘテロアリールや、電子豊富・電子不足なアリール、ビニルボロン酸と様々なハロゲン化アリール、ハロゲン化ヘテロアリールの穏和な条件でのクロスカップリングを可能にした。 SPhosはPdを触媒とする塩化アリール、塩化ヘテロアリールのホウ素化にも用いられている。SPhosの3-スルホネート誘導体 (sSPhos) は水系溶媒中で鈴木・宮浦カップリングを進行させることがわかっている。研究レベルではSPhosを応用した例として8段階で (±)-geigerinを合成した例がある。
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