SPICE (ソフトウェア)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/05 06:58 UTC 版)
シミュレーション対象となる回路は一般的な受動素子(抵抗、コンデンサなど)と能動素子(ダイオード、トランジスタ、真空管など)と伝送線路、各種電源を組み合わせたものである。解析手法としては過渡解析、直流解析、小信号交流解析、雑音解析などが可能である。
現在使われている、名称にSPICEの語を含むシミュレータは、このバークレー校のものを元に改良、機能付加したものである。それらを含めた総称としてSPICEと呼ばれることもある。
回路、動作記述
概略
シミュレータへの入力となる回路や動作、制御文などはテキストで記述する。各項目の基本は行単位であるが複数行にまたがる記述も可能であり、その場合には次の行の先頭を +
にする。コマンドの記述は終止符 (.
) から始まる。
最初の行は表題となり、次の行以降に回路や制御文を記述する。回路網はSPICE書式のネットリスト にて表現する。最後の行は .END
で終了する。.END
と記述した次の行は新たな回路記述として認識され、複数回路のシミュレーションが可能。
回路記述は1行1素子で記述する。各行の行頭は素子のインスタンス名(固有の名前)を示し最初の一文字が素子種別を表す。抵抗ならRインスタンス名
、インダクタンスなら Lインスタンス名
といった名前となる。続けて、素子の各端子が接続されるノード名を記述し、最後に素子の特性値などを記述する。インスタンス名、ノード名などの区切りには空白文字を使用する。
行頭が *
である行は人間のための注釈である。
簡単な例1:CR回路
CR circuit * 0---R1---1---C1---2 R1 0 1 10 C1 1 2 20 .END
ここでR1の行の最後は
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