プロテロテリウム科とは? わかりやすく解説

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プロテロテリウム科

(Proterotheriidae から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/26 01:33 UTC 版)

プロテロテリウム科
トアテリウムの全身骨格復元図。
地質時代
新生代古第三紀暁新世 - 新第三紀鮮新世
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
中目 : 午蹄中目 Meridiungulata
: 滑距目 Litopterna
: プロテロテリウム科 Proterotheriidae

プロテロテリウム科(学名: Proterotheriidae[1])とは、暁新世から鮮新世にかけて、南アメリカのみに生息していた絶滅した蹄を持った動物のこと。

進化史

プロテロテリウム科は、北アメリカないし、旧世界に分布していた、ウマ形亜目に類似した進化傾向があり、並行進化の好例である[2][3]。疾走に適するように進化をしており、頭骨の前後が長くなる。橈骨尺骨腓骨脛骨の癒合、蹄の減少、四肢が長くなる、脊柱がまっすぐ、などがあるが、大型化はしていない[3]。また、少臼歯の大臼歯化などの類似点もあげられる[3]。鮮新世にパナマ地峡ができ、他の有蹄類と競合したことで絶滅した[4]

形態

トアテリウムの予想図、疾走するのに非常に適していて、草原を駆け抜けていたと考えられている。

形態もウマ形亜目に類似していて、進化した種は、脛骨と腓骨、橈骨と尺骨が癒合しており、少臼歯が大臼歯化、高歯冠化し、蹄が少なくなっている[2][3][5]。中新世のトアテリウムは指は完全な一本になっている[2]。これもウマ形亜目に酷似していて、眼窩と側頭窩を隔てる後眼窩骨弓があり、距骨の上部の関節が滑車のようになっている。臼歯は三日月状の咬頭がある[3]

分布

南アメリカにのみ分布[2]

関連項目

脚注

  1. ^ 秀紀, 遠藤; 基樹, 佐々木 (2001). “哺乳類分類における高次群の和名について”. 日本野生動物医学会誌 6 (2): 45–53. doi:10.5686/jjzwm.6.45. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjzwm/6/2/6_KJ00000782754/_article/-char/ja. 
  2. ^ a b c d 『新版絶滅哺乳類図鑑』丸善、228頁。 
  3. ^ a b c d e 『脊椎動物の進化』築地書館、444,445頁。 
  4. ^ 『脊椎動物の進化』築地書館、445頁。 
  5. ^ 『哺乳類の進化』東京大学出版会、90頁。 



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