M2ビル (世田谷区)とは? わかりやすく解説

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M2ビル (世田谷区)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/17 16:21 UTC 版)

M2ビル 正面より
M2ビル 正面斜め前より

座標: 北緯35度38分30秒 東経139度37分08秒 / 北緯35.64153度 東経139.619度 / 35.64153; 139.619 M2ビル(エムツービル)とは、東京都世田谷区に存在する建築物である。

施設概要

もともとマツダの東京の拠点のひとつとして建てられ、1991年11月28日にオープンした。ビル名は「2つ目のマツダ」の意味であった[1]

隈研吾デザインによる、ポストモダン建築の斬新な内外装デザインが国内外の各方面から話題を呼び、今でも語り草となっている。

しかし、当時の建築界からは批判を受けた。建築評論家・桐敷真次郎が「『新建築』誌もこの作品の発表をためらった……」「建築界の批判は手厳しい。(中略)要するに、ちょっと手加減した袋叩きである」と書いた[1]。2011年に旅行サイトのVirtualtourist は、世界の10の醜悪なビルの一つとして、M2ビルを取り上げた。「M2は、支離滅裂、憂鬱で徹底的に汚い」と評している[2][3]。隈自身も「建築界でのM2の評判も芳しくなかった」、「M2がトラウマになって」と回想している[4][5]

建物テナント

  • 初期
    • M2 - マツダの商品企画会社。開発スタッフが常駐していた。
    • ユーノス南東京砧店
    • アンフィニ南東京砧店
    • 洋書販売店「ミュルサンヌ」
    • イタリア料理店「グランビア」
    • ハーツレンタカー
    • ショールーム「マツダロータリー世田谷」
    • マツダ社員研修施設「エトレカレッジ」

および「マツダロータリー世田谷」の営業がメインとなった。

1999年にはマツダロータリー世田谷・マツダアンフィニ店が閉店となり、一般との接点がなくなってしまった。

その後の経緯

2002年、マツダはM2ビルを売却した。売却先は長崎県に本社を置き、群馬県埼玉県多摩地域でも事業展開している冠婚葬祭サービス業「株式会社メモリード」であった。異業種経営にも積極的に取り組んでおり、かつて長崎県大村市オートザム店を経営していたことがあった。その縁で、東京進出の旗印とすべくM2ビルの購入を決めた。

ポストモダン建築の特徴的な外観には一切手を加えず内装の改造を行い、2003年東京メモリードホール」の名称で斎場としてリニューアルオープンした。

出典

  1. ^ a b c d M2ビル×隈研吾 ―「建設HR」が後世に語り継ぎたい名建築【2】」『建設HR』ヒューマンリソシア、2021年8月23日。2024年10月17日閲覧
  2. ^ “Top 10 ugly buildings around the world” (英語). Reuters. (2011年7月15日). https://www.reuters.com/article/uk-travel-picks-ugly-idUSLNE76E03020110715 2024年10月17日閲覧。 
  3. ^ 醜い建築物 世界ワースト10」『バンクーバーの森』2011年7月27日。2024年10月17日閲覧
  4. ^ 隈研吾(インタビュアー:森清)「大きな失意のなか地方へ、隈研吾氏に聞く(5)(新しい建築の鼓動2010)」『日経XTECH』、日経BP、2009年12月15日https://xtech.nikkei.com/kn/article/building/column/20091211/537634/2024年10月17日閲覧 
  5. ^ 「埋めればいいと考えた時期も」、隈研吾氏が語ったM2の“トラウマ”と見出した鉱脈」『日経XTECH』、日経BP、該当時間: 08:48-08:52、2021年4月28日https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01631/00002/?n_cid=nbpnxt_mled_km2024年10月17日閲覧。「M2で叩かれたってのがトラウマになって……」 

関連項目

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