ラングランズ双対
(Langlands dual group から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/17 16:22 UTC 版)
![]() |
原文と比べた結果、この記事には多数の(または内容の大部分に影響ある)誤訳があることが判明しています。情報の利用には注意してください。
|
数学の一分野である表現論では、簡約代数群 G のラングランズ双対 (Langlands dual) LG (また、G の L-群 とも言う)は、G の表現論を制御する群である。G を体 k 上の群とすると、LG は k の絶対ガロア群の複素リー群 (complex Lie group) による拡大である。また、L-群のヴェイユ形式と呼ばれる変形もあり、そこではガロア群はヴェイユ群に置き換わる。ラングランズ双対群も、L-群と呼ばれることもある。ここの文字 L は L-函数の理論、特に保型形式の L-函数の理論との関係を示している。
L-群はロバート・ラングランズ (Robert Langlands) のラングランズ予想で、重要な要素として使われている。これを使い、k が大域体のとき、保型形式が群 G の中で函手的 (functorial) を持つことを詳細に記述することができる。正確には、保型形式と表現が函手的であるという G に対してではなく、LG に対してである。このことは多くの現象で意味をもっている。例えば、ひとつの群から別のより大きな群への(保型)形式のリフティング(lifting)や、体の拡大の後にも同型であるような群は保型表現に関係しているという一般的な事実がある。
分離的な閉体の定義
分離的な閉体 K 上の簡約代数群から、簡約代数群のルートデータ(root datum) (X*, Δ, X*, Δv) を構成することができ、そこでは、X* は極大トーラスの指標の格子である双対格子 X* (一径数部分群で与えられる)であり、Δ はルート、 Δv はコルートである。K 上の連結簡約代数群は、ルートデータにより(同型を除き)一意に決定される。ルートデータは群の中心を決定するので、ディンキン図形より少し多い情報を持っている。
任意のルートデータ (X*, Δ,X*, Δv) に対し、双対ルートデータ (X*, Δv,X*, Δ) を一径数部分群を持つ指標を取り替え、ルートとコルートを取り替えることにより定義できる。
G が代数的閉体 K 上の連結簡約代数群であれば、ラングランズ双対群 LG は複素連結簡約群で、そのルートデータは G のルートデータの双対である。
例: ラングランズ双対群 LG は G と同じディンキン図形を持つ。ただし、タイプ Bn の成分はタイプ Cn の成分と互いに入れ替える。G が自明な中心を持つと、LG は単純連結で、G が単純連結であれば、LG は自明な中心を持つ。GLn(K) のラングランズ双対群は、GLn(C) である。
より一般的な体上の定義
G を分離閉包 K を持つある体 k 上の簡約群とする。K 上 G はルートデータを持っていて、ガロア群 Gal(K/k) の作用がある。L-群の恒等元の連結成分 LGo は、双対ルートデータに対応する連結複素簡約群であり、ガロア群 Gal(K/k) の作用が誘導される。L-群 LG は、ガロア群の連結成分の半直積
- ラングランズ双対のページへのリンク