JESD235とは? わかりやすく解説

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High Bandwidth Memory

(JESD235 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/09/24 23:10 UTC 版)

High Bandwidth Memory
Type of RAM
AMD Fiji, HBMを使用する最初のGPU
タイプ 3D積層メモリ

High Bandwidth Memory (HBM)とは、シリコン貫通電極(英:Through Silicon Via、略:TSV)技術によるダイの3D積層化を前提としたメモリ規格である[1]。2013年にSK HynixとAMDが共同開発し、SK Hynixが世界初のHBMを生産した[2]。その後、北米時間2015年6月16日にAMDによって発表された、開発コードネーム「Fiji」と呼ばれていた製品群に初めて搭載され、初めて商用化された[3]。

概要

グラフィックカードの設計において、従来のGDDR5ではチップそのものの専有面積に加え、メモリとプロセッサとの間を広帯域幅のバスで結ぶことによる実装面積の増大とそれによって増えたプロセッサとの物理的距離のために、動作電圧の昇圧が必要となり消費電力が増大するという問題を抱えていた。このために、最終的にはメモリの消費電力がGPUの性能向上のボトルネックとなることが予想されていた。

メモリチップを縦に積み上げ広帯域のバスでプロセッサと接続するHBMの技術を利用することで、これらの諸問題を解決したが[4]、コストが高く、2015年から2019年にかけてのRadeonのハイエンドモデルに搭載された後はNVIDIA TeslaやRadeon Instinctといった非常に高価格なGPGPU用のGPUやFPGAアクセラレータでの採用に限られ[5]、2024年現在では、ゲーム機を含めたコンシューマ向けのGPUにはGDDR6やGDDR6Xが普及している[6][7]。

また2022年にOpenAIがChatGPTをリリースして以降、企業間で生成AIの開発競争が始まり、HBMの後継規格であるメモリのHBM3などの需要が急増している[8]。2025年4月には、省電力かつ、より高速で高帯域のHBM4が策定が発表された[9]。

富岳やAuroraなどスーパーコンピュータでも採用されている[10][11]。

JEDEC規格番号はJESD235である[12]。

市場

主要サプライヤーはSK Hynix、Samsung、Micron Technologyの3社である[13]。SK Hynixは2013年に世界初となる第1世代のHBMを開発したサプライヤーであり、市場をリードしている[14]。

関連項目

脚注

  1. ↑ 【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】TSV技術で積層するGDDR5後継メモリ「HBM」の詳細 - PC Watch
  2. ↑ “AMD and Hynix announce joint development of HBM memory stacks | Semiconductor Digest” (英語). sst.semiconductor-digest.com. 2026年8月25日閲覧。
  3. ↑ [E3 2015]AMD,新世代GPU「Radeon R9 Fury」を発表。15cm強の短尺モデルから空冷,液冷,デュアルGPU構成までの4モデル展開に
  4. ↑ AMD,次世代Radeonで採用する積層メモリ技術「HBM」を解説。キーワードは「高性能&低消費電力」
  5. ↑ 株式会社インプレス (2018年3月20日). “【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】 Intelなどプロセッサベンダーがけん引するHBM3規格”. PC Watch. 2020年4月12日閲覧。
  6. ↑ Newsroom, NVIDIA. “10 Years in the Making: NVIDIA Brings Real-Time Ray Tracing to Gamers with GeForce RTX” (英語). NVIDIA Newsroom Newsroom. 2020年4月12日閲覧。
  7. ↑ June 2019, Zhiye Liu 11. “AMD Radeon RX 5700 XT 50th Anniversary Edition Actually Looks Promising” (英語). Tom's Hardware. 2020年4月12日閲覧。
  8. ↑ “HBM3需要が急増、2025年までの注文が既に完売 | TEXAL” (2023年11月5日). 2024年3月23日閲覧。
  9. ↑ 株式会社インプレス (2025年4月18日). “1チップで2TB/sの帯域を実現する「HBM4」規格が策定”. PC Watch. 2025年4月19日閲覧。
  10. ↑ 株式会社インプレス (2023年6月26日). “2EFLOPS超の性能を持つスパコン「Aurora」が導入完了”. PC Watch. 2025年4月19日閲覧。
  11. ↑ “社会の課題解決に貢献する「富岳」とそれを支えるテクノロジー”. スーパーコンピュータ「富岳」. 2025年4月19日閲覧。
  12. ↑ “Standards & Documents Search | JEDEC” (英語). www.jedec.org. 2026年8月25日閲覧。
  13. ↑ 日経クロステック(xTECH) (2024年5月30日). “AI学習に必須のメモリー半導体HBM、大手3社がしのぎ削る”. 日経クロステック(xTECH). 2025年9月8日閲覧。
  14. ↑ 日経クロステック(xTECH) (2023年8月21日). “生成AIブームを支える超高速メモリー、サムスン電子とSKハイニックスの競争過熱”. 日経クロステック(xTECH). 2025年9月8日閲覧。
  15. ↑ 株式会社インプレス (2025年10月15日). “【福田昭のセミコン業界最前線】 HBMの記憶容量を10倍超に拡大する「フラッシュHBM」”. PC Watch. 2026年8月29日閲覧。
  16. ↑ “NANDを再定義、HBMを補完するAI用メモリ技術「HBF」”. EE Times Japan (2026年2月19日). 2026年8月29日閲覧。
  17. ↑ 株式会社インプレス (2026年8月7日). “HBMの速さとSSDの大容量を兼ね備えた「HBF」”. PC Watch. 2026年8月29日閲覧。
  18. ↑ “HBMの代替どころか、勇み足で終わりかねない「HBF」”. EE Times Japan (2025年8月18日). 2026年8月29日閲覧。
  19. ↑ 株式会社インプレス (2026年6月25日). “Qualcomm、HBMの6倍の電力効率を誇る新メモリ技術「HBC」”. PC Watch. 2026年8月29日閲覧。
  20. ↑ “メモリの壁をDRAMの下から崩す:QualcommのHBCが133 TB/sを叩き出す仕組み”. XenoSpectrum (2026年6月25日). 2026年8月29日閲覧。
  21. ↑ “QualcommのHBCにSamsungとSK hynixが協力へ、133TB/s構想が再編するAIメモリ”. XenoSpectrum (2026年8月28日). 2026年8月29日閲覧。
  22. ↑ 株式会社インプレス (2026年9月24日). “スマホが1日100万トークンを処理する時代へ、Qualcommの答えはHBC”. PC Watch. 2026年9月24日閲覧。
  23. ↑ ASCII. “イロモノだと思っていたSamsungのプロセッサー内蔵メモリーがわりと本気だった AIプロセッサーの昨今 (1/3)”. ASCII.jp. 2026年9月1日閲覧。
  24. ↑ ASCII. “Samsungがついにメモリー内にプロセッサーを統合 AIプロセッサーの昨今 (1/3)”. ASCII.jp. 2026年9月1日閲覧。
  25. ↑ 株式会社インプレス (2026年8月28日). “HBMの再設計でAI性能アップへ。NVIDIAが「NVHBM」発表”. PC Watch. 2026年8月29日閲覧。

外部リンク




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