HIVウイルスの侵入への役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/20 16:36 UTC 版)
「コイルドコイル」の記事における「HIVウイルスの侵入への役割」の解説
HIVウイルスはヒトの細胞に侵入する際に、3つの平行ヘリックスからなるコイルドコイル構造を持つ糖タンパク質 gp41を生産する。gp41の表面は普段はgp120という別のタンパク質に覆われ、抗体から守られている。HIVが標的の細胞に付着するとgp120が構造変化を起こしてgp41が露出し、gp41のN末端にある疎水性領域が細胞膜を貫通する。gp41の他の3つのヘリックスがコイルドコイルと合わさって6量体になり、ウイルスの膜と細胞膜を融合できるくらいに引き付ける。ウイルスはそうして細胞中に侵入し、複製を開始する。近年、gp41に結合するFuzeonの様な阻害剤も発見されている。
※この「HIVウイルスの侵入への役割」の解説は、「コイルドコイル」の解説の一部です。
「HIVウイルスの侵入への役割」を含む「コイルドコイル」の記事については、「コイルドコイル」の概要を参照ください。
- HIVウイルスの侵入への役割のページへのリンク