EMD F2形ディーゼル機関車とは? わかりやすく解説

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EMD F2形ディーゼル機関車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/10 20:20 UTC 版)

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EMD F2
Atlantic and East Carolina RailwayのF2。側面に丸窓が3つ設置されている他、ナンバーボードがFTと同様の側面に小型のタイプ。
基本情報
製造所 GM-EMD
製造年 1946年
製造数 74両 Aユニット
30両 Bユニット
投入先 北アメリカ
主要諸元
軸配置 B-B
軌間 1,435 mm (標準軌)
台車 ブロンバーグB形台車
動力伝達方式 電気式
機関 EMD 567系エンジン
(567)
出力 1,350馬力 (1,000 kW)
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EMD F21946年GM-EMDで生産された電気式ディーゼル機関車である。最終組立はイリノイ州のラグレーンジ工場で行われた。F2は大いに成功したFシリーズ系列の2機種目である。

概要

エンジン出力はFTと同様の1350馬力だが、車体などが大幅に変更された改良型である。

FTとの変更点は以下の通り。

  • FTではAユニット・Bユニット共に丸窓が中央部に4つ接近して並んでいたが、3つ離れて設置する形状に変更。なお、Bユニットの車体形状は側面上部についている金網がステンレス鋼製のグリルに変更等されたもののF9までほぼ同一である。
  • 全てのFシリーズは屋根に4台のラジエーターファンがついているが、F2よりファンの設置個所が変更され、FTの両端に2台ずつ配置から中央部に4台まとめて配置に変更。形状も変更され車体内に窪んだ形状から屋根上に出っ張る形状になった。
  • 排気スタックはFTは車体中央部に4つ煙突状のものが設置されていたが、F2とF3はラジエーターファンの前に縦長の四角いグリル状のよろい戸が2つ設置に変更。
  • ダイナミックブレーキ用の抵抗器はFTは屋根上に設置されていたがF2以降は車内に設置。
  • 床下機器が変更されFTでは燃料タンクのみであったが、F2よりバッテリーボックスと空気だめが追加で設置されたため台車の配置を変更。FTと比較し台車の間隔が離れておりF3以降の機種に引き継がれた。
  • FTは運転台付きのAユニットと運転台無しのBユニットの2両連結運転を基本としていたため、両ユニットをつないでいる連結器は棒連結器(永久連結器)が使用されたが本形式より通常の連結器に変更。
  • FTのBユニットは車体内側に操車場や車両工場の構内で使用される簡単な運転装置の有無で外観が異なっていたがF2以降は外観に変化がなくなった。

F2が登場した1946年にエンジン出力が1500馬力にパワーアップし、電動機も改良したF3が製造されたためF2はFTからF3に移行する際の過渡的な形式となった。

製造数もAユニット74両、Bユニット30両にとどまり、数多く製造されたFシリーズ中でも製造数が少ない形式になった。[1]

F2は全車解体され現存車はない[2]

脚注

  1. ^ Fシリーズでもっとも製造数が少ないのは特殊用途で製造されたFL9の60両。2番目に少ないのはFP9の90両なのでF2は3番目に製造数が少ない。なお、FL9とFP9はAユニットのみの製造のため、Bユニットも製造された形式の中ではF2が一番製造数が少ない
  2. ^ Fシリーズで現存車が無いのはF2のみである。

文献資料(日本語)

関連項目




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