後向き連鎖とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 後向き連鎖の意味・解説 

後向き連鎖

(Backward chaining から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/28 04:50 UTC 版)

後向き連鎖(うしろむきれんさ、Backward chaining)は、(人工知能において)推論規則を使う時の二種類の主要な推論手法のひとつである。もう一方は前向き連鎖である。

後向き連鎖はゴール(または仮説)のリストによって起動して後向きに作業し、いずれかのゴールが正しいことを補強するのに使用可能なデータがあるかどうかを確かめる後向き連鎖を使う。 推論エンジンは推論規則を検索し、帰結部(THEN節)がゴールにマッチする規則を探す。その規則の条件部(IF節)が真かどうか不明な場合、それもゴールのリストに追加され(つまり、仮説の一部とされ)、それを立証するデータをさらに提供しなければならない。

例として、以下の二つの規則を持つルールベースと、フリッツはであるというゴール(仮説)と、それが弾むというデータがあるとする。

  1. IF節:フリッツははずむ — THEN節:フリッツは緑色である
  2. IF節:フリッツは緑色である — THEN節:フリッツはである

このルールベースが検索されると、帰結部(THEN節)がゴール(フリッツは蛙である)とマッチしている規則(2)が選択される。フリッツが緑色かどうかは不明なので、条件部(IF節)はゴールのリストに追加される(フリッツが蛙であるためには、緑色でなければならない)。ルールベースは再び検索されて、THEN節がリストに追加された新しいゴール(フリッツは緑色である)とマッチする規則(1)が選択される。その規則の条件部(フリッツは弾む)が真であることは予め分かっているので、フリッツは蛙であると結論付けられる(フリッツは弾むので緑色であるに違いない、フリッツが緑色なので蛙に違いない)。

ゴールのリストが、どの規則が選ばれて使われるかを決定するので、この方法はゴール駆動型と呼ばれる。一方、前向き連鎖による推論はデータ駆動型と呼ばれる。このようなアプローチは、しばしばエキスパートシステムで使用される。

プログラミング言語Prologは後向き連鎖をサポートしている。




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「後向き連鎖」の関連用語

後向き連鎖のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



後向き連鎖のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの後向き連鎖 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS