阿羅壬の鏡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/27 02:31 UTC 版)
(アラジンのかがみ) 時代:宋・南宋 歴史上の人物が登場しない。 あらすじ 貿易港として賑わう南宋・泉州。定職に就いていない30代半ばの張敬(ちょうけい)は、これまで日銭を稼いでいた金持ちの家の出入りを禁じられ、大事な収入源を失い、くさっていた。そこへ、異国人の阿羅壬(アラジン)が儲け話を持ちかけてくる。阿羅壬は桃林県で古い墓の盗掘をして財宝を手に入れたという。 阿羅壬が手に入れたのは、秦鏡という古い鏡。早速その鏡を見せてもらうと、何と鏡面に一体の骸骨が浮き上がっていた。これを高く売りつけるという阿羅壬に、美女の裸が見えるわけでもないのに誰がこんな気味悪いものを買うか、と諫めた。 それから2カ月後、阿羅壬はその鏡で医者の真似事をして金儲けをしていた。骨折箇所が一目瞭然で、病気が影のように写ることを学んだらしい。こうして仕事は軌道に乗っていくが、ある日、金持ちの邸宅に招かれた日の帰り道、その家に出入りする商人が写り込み、彼が人ならぬ者で、泉州を乗っ取ろうとしていることが分かってしまう。張敬は街を出て行こうと提案するが、阿羅壬は不思議と義侠心を見せ、街を守ろうと言い出す。 関連項目 酉陽雑俎
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