量化子の入れ子とは? わかりやすく解説

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量化子の入れ子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 08:00 UTC 版)

量化」の記事における「量化子の入れ子」の解説

次のような文を考えてみよう。 任意の自然数 n について、s = n × n となる、ある自然数 s がある。 これは明らかに真である。これは単に全ての数に平方存在することを主張しているに過ぎない量化子意味する部分順序変えると、その内容は全く変わってしまう。 ある自然数 s について、s = n × n となる、任意の自然数 n がある。 これは明らかに偽である。ある1つ自然数 s が、あらゆる自然数平方であると主張することになってしまう。 以上の基本的事実は、量化子の入れ子に際して非常に重要となる。量化子適用順序極めて重要である。 やや複雑な例として、解析学重要な概念である一様連続の例を示す。これは、2つ量化子順序入れ替えるだけで各点連続を表すようになる。これを示すため、f が R 上の実数値関数であるとする。 A: R 上の f の各点連続 ∀ x ∈ R ,   ∀ ε > 0 ⏟ , ∃ δ > 0 , ∀ h ∈ R , | h | < δ ⟹ | f ( x ) − f ( x + h ) | < ε {\displaystyle \underbrace {\forall x\in \mathbb {R} ,\ \forall \varepsilon >0} ,\exists \delta >0,\forall h\in \mathbb {R} ,\quad |h|<\delta \implies |f(x)-f(x+h)|<\varepsilon } 波括弧上の全称量化子を入れ替えても、同じである。 A': R 上の f の各点連続: ∀ ϵ > 0 ,   ∀ x ∈ R , ∃ δ > 0 ⏟ ,   ∀ h ∈ R , | h | < δ ⟹ | f ( x ) − f ( x + h ) | < ε {\displaystyle \forall \epsilon >0,\ \underbrace {\forall x\in \mathbb {R} ,\exists \delta >0} ,\ \forall h\in \mathbb {R} ,\quad |h|<\delta \implies |f(x)-f(x+h)|<\varepsilon } これは、A' で波括弧上にある存在量化子と全称量化子を入れ替えた次のものとは異なる。 B: R 上の f の一様連続: ∀ ϵ > 0 , ∃ δ > 0 , ∀ x ∈ R ⏟ , ∀ h ∈ R , | h | < δ ⟹ | f ( x ) − f ( x + h ) | < ε {\displaystyle \forall \epsilon >0,\underbrace {\exists \delta >0,\forall x\in \mathbb {R} } ,\forall h\in \mathbb {R} ,\quad |h|<\delta \implies |f(x)-f(x+h)|<\varepsilon }

※この「量化子の入れ子」の解説は、「量化」の解説の一部です。
「量化子の入れ子」を含む「量化」の記事については、「量化」の概要を参照ください。

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