還流静脈
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/20 04:17 UTC 版)
下大静脈は左右の総腸骨静脈が合流してできる。下大静脈は脊柱と並走する奇静脈系や脊柱内外を網目のように存在する椎骨静脈叢と吻合しており、下大静脈が閉塞した際にはこれらの静脈が副側路となる。 下大静脈はT8の高さにある、横隔膜の大静脈孔を通って胸腔内に入るとすぐに右心房に合流する。下大静脈に流入する主な根には次のようなものがある。 静脈 高さ 下横隔静脈 T8 肝静脈 T8 腎静脈 L1 精巣静脈・卵巣静脈 L2 腰静脈 L1-L5 総腸骨静脈 L5 下大静脈が体の中心から少し外れているために還流の形は非対称なところがある。たとえば、右精巣・卵巣静脈は直接下大静脈に流れ込んでいるが、左側は左腎静脈と合流してから下大静脈に流れ込んでいる。その一方で、肝静脈や腰静脈は通常左右対称で直接下大静脈に流れ込んでいる。 なお、上半身の静脈環流は上大静脈が担っており、上大静脈と下大静脈は奇静脈を介して連絡している。
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