赤穂雲火焼
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赤穂雲火焼(あこううんかやき)は、大嶋黄谷(おおしまこうこく)の雲火焼を復元し、兵庫県伝統的工芸品に指定されている陶器。江戸時代後期から明治時代初期にかけて、赤穂の地において大嶋黄谷が生み出した独特の焼き物。無釉でありながら、炎と煙によって窯の中で描かれたその色彩と文様は、燃える夕焼空を連想させ、精巧な技術で磨かれた陶膚は、鈍い光沢を呈し、当時の人々に賞賛を得ていた。しかし、その陶法を伝える人もなく、文献もなく、幻の雲火焼と称せられ珍重されてきた。
雲火焼作家の桃井香子と長棟州彦の手により、1987年(昭和62年)、第1回雲火焼研究発表会において、その復元に成功。さらに1993年(平成5年)には、兵庫県伝統的工芸品に指定された。赤穂雲火焼の窯元、赤穂瀬戸内窯(あこうせとうちがま)では、歴史を踏襲しつつ、現代に生きる陶工として、新たな美的・技術的革新を重ねている。
参考文献
- 『角川日本陶磁大辞典』 矢部良明ほか編、角川書店、2002年、[要ページ番号]。ISBN 4-04-023200-3。
関連項目
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