試験体以外の物体による影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 02:16 UTC 版)
壁面には境界層が発達するため、これを避けるように、壁からある程度の間隔をとって試験体を設置する、といった対策が必要になる。一般に風洞の境界層は、航空機等の飛翔体の場合、壁面から十分に距離が取れるため大きな問題となることはない。問題となるのは、地面効果を模擬する必要がある航空機の離着陸、自動車(特にレーシングカー)、電車、建築などである。この場合、試験体を風洞壁面に近づけて地面効果を模擬するのが一般的であるが、壁面には境界層が発達しており、その影響が避けられない。そこで、床面にベルトコンベアーのようなムービングベルトの設置、床面のかさ上げ、境界層の吸い込みなどを行い境界層の発達を防ぐ対策が行われることもある。建築では、逆に非常に分厚い境界層を模擬する必要があり、そのための仕掛けが行われる。
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