計算可能集合と計算可能関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/02/29 16:21 UTC 版)
「計算可能関数」の記事における「計算可能集合と計算可能関係」の解説
自然数の集合 A が計算可能(帰納的、決定可能)であるとは、数 n に関する計算可能関数 f があり、n が A に属する場合は 、そうでない場合は となることをいう。 自然数の集合が計算可枚挙(Computably enumerable、帰納可枚挙、準決定可能)であるとは、数 n に関する計算可能関数 f があり、f(n) が n がその集合に属する場合だけ定義されていることをいう。従って、ある計算可能関数の定義域だけが計算可枚挙な集合である。enumerable(可枚挙、枚挙可能)という用語が使われるのは、自然数の空でない部分集合 B について以下が等価であるためである。 B が計算可能関数の定義域である。 B が全域計算可能関数の値域である。B が無限である場合、その関数は単射と見なされる。 集合 B が関数 f の値域である場合、その関数は B の列挙と見ることができる。というのも、f(0), f(1), ... というリストが B の全ての元を含むからである。 自然数における有限関係には自然数の有限な数列の集合が対応するので、計算可能関係(computable relation)や計算可枚挙関係(computably enumerable relation)は、集合からのアナロジーで定義できる。
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