苦土フォイト電気石とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 苦土フォイト電気石の意味・解説 

苦土フォイト電気石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/10 01:22 UTC 版)

苦土フォイト電気石 Magnesio-foitite
分類 ケイ酸塩鉱物
化学式 ◻(Mg2Al)Al6(Si6O18)(BO3)3(OH)4
結晶系 三方晶系
へき開 なし
モース硬度 7
光沢 ガラス光沢
無色、青みを帯びた灰色
条痕 白色
比重 2.995(計算値)
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
テンプレートを表示

苦土フォイト電気石(くどフォイトでんきせき、 Magnesiofoitite)は、1999年に発表された日本産新鉱物で、カナダマニトバ大学鉱物学者フランク・C・ホーソンなどにより、山梨県の旧三富村(現・山梨市)京ノ沢から発見された[1]化学組成は◻(Mg2Al)Al6(Si6O18)(BO3)3(OH)4で、三方晶系

電気石(Tourmaline)スーパーグループのフォイト電気石英語版(Foitite)グループ(組成に空隙がある)に属し、フォイト電気石のマグネシウムに置換したものである。京ノ沢の標本を入手したホーソンらカナダのグループによる研究が先行し、同様の研究を進めていた日本人の研究者が産状などのデータも加えて、共同で発表したという経緯がある。ホーソンらはフォイト電気石の発見者でもあった。

上記の通り組成に空隙があるため結晶は大きくならず、無色から青みを帯びた灰色の針状集合体として産出するが、外見上はフォイト電気石と区別できないため同定には科学的分析が必要となる。

脚注

  1. ^ Hawthorne, F. C. et al. (1999): Magnesiofoitite, (Mg2Al)Al6(Si6O18)(BO3)3(OH)4, a new alkali-deficient tourmaline. Canad. Mineral., 37, 1439-1443.

関連項目

参考文献

  • 松原聰「新鉱物発見物語」、あやうくさらわれそうになった石-苦土フォイト電気石。岩波書店、岩波化学ライブラリー115、2006年。

外部リンク



このページでは「ウィキペディア」から苦土フォイト電気石を検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書から苦土フォイト電気石を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書から苦土フォイト電気石 を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「苦土フォイト電気石」の関連用語

苦土フォイト電気石のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



苦土フォイト電気石のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの苦土フォイト電気石 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS