精神障害者の絵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 14:21 UTC 版)
ヨーロッパのシュルレアリストの一部が精神障害者の描いた絵に興味を持ったのと同じく古賀もそれらに興味を持った。例えば、1930年の二科展に出品された「涯しなき逃避」は、アウグスト・ネターの「驚異の牧人」がヒントになって生まれた。「涯しなき逃避」に描かれている人物のポーズは「驚異の牧人」と全く同じである。 この「驚異の牧人」は、ドイツの医師ハンス・プリンツホルンの「精神病者の造型」という本の中に収録された図の1枚で、古賀はこの本に収録された他の図版を何点も模写している。また、この「精神病者の造型」はヨーロッパのシュルレアリストにも影響を与えていたと考える研究者が複数いる。ブルトン、エルンストなどのヨーロッパのシュルレアリストも精神障害者の絵に興味を持ちそれらをヒントにして創作したが、古賀が精神障害者の絵に興味を持ったのは彼らの著作物に影響されたのか独自のものなのかははっきりとはわからない。
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