竹割り祭りとは? わかりやすく解説

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竹割り祭り

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/20 13:01 UTC 版)

竹割り祭り(たけわりまつり)とは、石川県加賀市菅生石部神社で毎年2月10日に行われる例祭[1]。「竹割り祭り」は俗称であり、正しくは御願神事(ごんがんしんじ)と呼ばれる。1987年昭和62年)3月23日に石川県無形民俗文化財に指定されている[2]

御願神事

神事の次第は次の通りである[3]

  1. 修祓の儀
  2. 神門の側に組まれた竹の組物に火をつけ、燃え上がったところで鳴らされる合図とともに、白装束の若衆数十人が境内に走り込み、炎の横を通過する。(篝火行事)
  3. 境内に用意された300本の青竹を、石段や柱、拝殿の床など、全てバラバラになるまで所構わず打ち付ける。この際、社殿に安置してある大縄に触れてはならない。(竹割行事)
  4. すべての竹を割り終わった後、拝殿から大縄を引き出し、引き合ったり、引き回したりする。その後、境内から神社の前の敷地橋に縄を運び、橋の上から大聖寺川に放り込んで流す。流れにくい時は若衆が川に入り、押し流す。(大縄行事)

割られた青竹は無病息災の縁起物として参拝客が自由に持ち帰る。

御願神事は荒々しい奇祭として知られており[3]、例えば肥後和男は『古代傳承研究』(1938年)の中で、スサノオヤマタノオロチ退治と関連する、大蛇殺しを現した祭礼として紹介している。社伝によれば、神事の起源は天武天皇の立願に由来するものとされているが、近世に書かれた社記『加賀国江沼郡磯部天神縁記』によれば、スセリヒコホホデミの兄弟神による争い(日向神話)を表現したものとされている[3]

脚注

  1. ^ 令和3年 御願神事”. 菅生石部神社. 2021年3月8日閲覧。
  2. ^ " 民俗文化財(県指定)#御願神事" - 石川県ホームページ 2021年3月8日閲覧。
  3. ^ a b c 由谷裕哉時枝務(編著}『郷土史と近代日本』 角川学芸出版 2010年 ISBN 978-4-04-653602-0 pp.82-101.

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