祠祀長とは? わかりやすく解説

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祠祀長

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/12 18:27 UTC 版)

祠祀長(ししちょう)は、古代中国の後漢の時代にあった官職である。諸侯王の王国で祭祀を掌った。

解説

漢帝国から封地を与えられた王(諸侯王)には、王国を治めるため臣下が仕えた。彼らは前漢のはじめには(丞相を除き)王が任命したが、後にはみな漢が任命するようになった。後漢の祠祀長もそうした臣下の一人である。

続漢書』「百官志」によれば、祠祀長は王国の祭祀をとりしきった[1]秩石は比400石[1]。中央では太常の下に太祝令、太宰令、祠祀令など複数の官職があって仕事を分担したが、王国では令より一段地位が低い長が担当した。王より下の列侯の国には置かれなかった[2]

なお、前漢時代の諸侯王の制度については『漢書』「百官公卿表」が記すが、「百官志」ほど詳しくない。前漢の王国にも諸官の長があり[3]、その中に祭祀を掌る官もあったはずだが、それを祠祀長と呼んだか、複数で分担したかなど、不明である。

脚注

  1. ^ a b 『続漢書』百官志5(『後漢書』合本)。早稲田文庫『後漢書』志2の570頁。
  2. ^ 『続漢書』巻第28、百官志5(『後漢書』合本)。早稲田文庫『後漢書』志2の580頁。
  3. ^ 『漢書』巻19上、百官公卿表第7上。『『漢書』百官公卿表訳注』163頁。

参考文献

  • 班固著、『漢書
    • 小竹武夫訳『漢書』1から8、筑摩書房、ちくま学芸文庫、1998年。
    • 大庭脩監修、漢書百官公卿表研究会『『漢書』百官公卿表訳注』、朋友書店、2014年。
  • 司馬彪続漢書』(范曄『後漢書』に合わさる)
    • 渡邉義浩訳、劉昭注『後漢書』志一、二(早稲田文庫)、早稲田大学出版部、2023年、2024年。



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