帰納極限とは? わかりやすく解説

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帰納極限

(直極限 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 06:09 UTC 版)

数学における順極限(じゅんきょくげん)または直極限(ちょくきょくげん、: direct limit)もしくは帰納極限(きのうきょくげん、: inductive limit)は、「対象の向き付けられた族」の余極限である。本項ではまず加群などの代数系に対する帰納極限の定義から始めて、あらためて任意のにおいて通用する一般的な定義を与える。

厳密な定義

代数系の帰納極限

本節では、対象はある決まった代数的構造(例えばあるいは適当に固定された環上の加群多元環など)をもつ集合とする。このとき準同型は、考えている代数系におけるものを考えることにする。

まず、対象と射(準同型)のなす直系または順系 (direct system) あるいは帰納系 (inductive system) と呼ばれるものの定義から始める。⟨I, ≤⟩ を有向集合とし、{Ai | iI} を I で添字付けられた対象の族、fij: AiAj (ij) を準同型の族として、以下の条件

  1. fiiAi の恒等写像であり、
  2. 任意の ijk に対して fik = fjkfij が成立する。

が満たされるとき、対、⟨Ai, fij⟩ は I 上の帰納系と呼ばれる。

帰納系 ⟨Ai, fij⟩ の帰納極限 A の台集合は、Ai直和集合の適当な同値関係 ∼ による商集合

帰納極限の普遍性

が全ての i, j について可換になる。帰納系 ⟨Xi, fij⟩ が既知であるとき、その帰納極限 X はしばしば

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