無利子年賦返済令の発布後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/26 15:50 UTC 版)
この法令の発布後に、当時の札差91軒のうち、半数以上にあたる49軒が店を閉じてしまい、返済金だけを受取り、金は貸さないという立場に変わってしまった。 これに対し、幕府は札差に2万両の資金貸下げをして(6ヶ年賦、年利5パーセント)、当時の有力な札差4人に仲間内に融資を図るよう諭した。さらに、勘定所御用達・町方御用達の15人の商人に対して、新規に札差を開業せよと命じた。 しかし、業務が複雑である、開店のための適当な敷地が無いなどと理由をつけ、金1万両を札差助成料に差出すだけで、15人のうち10人がこの申渡しを辞退してしまった。 なお、閉店を宣言した49軒の札差のうち38軒は、幕府・御用達それぞれの出資や有力な同業者の助成などもあり、再開店に踏み切った。
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