滑り上がり脱線の場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/10 21:27 UTC 版)
滑り上がり脱線では車輪フランジの後方がレールと接触して発生するので、乗り上がり脱線の場合とは逆向きに接線力Fが働く。車輪が受ける作用力は右の図のようになり、乗り上がり脱線の場合と同様に力の関係から Q = N sin θ + F cos θ {\displaystyle Q=N\sin \theta +F\cos \theta } … (8) P = N cos θ − F sin θ {\displaystyle P=N\cos \theta -F\sin \theta } … (9) となり、結局は次の条件が得られる。 Q / P ≤ ( Q / P ) l i m i t = tan θ + μ 1 − μ tan θ {\displaystyle Q/P\leq (Q/P)_{limit}={\frac {\tan \theta +\mu }{1-\mu \tan \theta }}} … (10) この式から、滑り上がり脱線では、式(1)とは逆にフランジ・レール間の摩擦係数が高いほど限界脱線係数が大きくなり、乗り上がり脱線に対して余裕を持つことが分かる。
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