注釈づけと実験的な裏付け
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/02 23:37 UTC 版)
「配列データベース」の記事における「注釈づけと実験的な裏付け」の解説
配列データベースのアノテーションは、研究機関での実験的な作業に基づいてつけられているのではなく、過去にアノテーションがつけられた配列を類似性検索をした結果に基づいてつけられている事例が多い。いったん類似する配列のアノテーションにもとづいてアノテーションを登録すると、それ以降にはそのアノテーションに基づいて別の類似する配列にアノテーションがつけられることが、起こりえてしまう。このようにして「遷移的アノテーション問題」が引き起こされるのである。なぜなら、配列データベースのデータと実際にウェットな研究をしている研究機関で得られたデータの間で、配列の類似性によるアノテーションの伝播が何度か起こっているであろうからである。 そのため現状では、配列データベースを有効に利用するには、大規模な配列データベースに登録されているアノテーションについては、強く懐疑的な態度をとる必要がある。ただし、高い品質で実験的に得られたデータについて記述した公表論文を参照して検証できる場合は、強く懐疑的な態度をとる必要はないであろう。
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