撮影・出版に関する逸話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 15:55 UTC 版)
「古寺巡礼 (土門拳の写真集)」の記事における「撮影・出版に関する逸話」の解説
第一集の題字の「礼」の偏が、示偏ではなく衣偏で書かれていたため、内容見本を見た一部の読者から誤りを指摘する投書があったが、土門は揮毫した梅原龍三郎の意向を尊重して訂正は行わず、そのまま出版した。第二集および第五集の題字の「礼」は旧字体「禮」で書かれた。 各巻には愛読者カードが付けられたが、第二集ではカードを返送した読者に、記念品として同書の扉口絵にも使われた、神護寺経帙金具を彫刻家の舟越保武が模して制作した文鎮が頒布された。 土門は、一部の読者が写真集のタイトルを「ふるでら じゅんれい」と読んでいることを知り、第三集のまえがきで「こじ じゅんれい」と読むよう理解を求めている。 土門は非演出での撮影を主張していたが、第四集に収録された嵯峨野石仏である阿弥陀如来の写真では、娘の真魚が供えた花をそのままにして撮影している。 土門は本の見本が出来あがった時、表紙を掴み振り回して放り投げ、製本の出来具合を確めたという。 土門は巻末に、製作に関わった全てのスタッフの名前を記載し、その労をねぎらった。
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