帰属利子

国民経済計算用語集

帰属利子（Imputed Interest）

　金融業の生産額を定義するための特殊な帰属計算項目であり、金融業の受取利子及び配当と支払利子の差額をさす。利子は主として他産業の付加価値から支払われており、一方で金融業の生産額として計上していることから、付加価値の二重計上となっている、この二重計上を除去するために、付加価値及び営業余剰の計算上は帰属利子を控除している。
　わが国の国民経済計算では、帰属利子は全て産業が中間投入するものとして扱われる。その場合、帰属利子を各産業部門に分割することが困難なため、ダミー産業を設けてこの産業が全ての帰属利子を中間投入するものとし、その結果としてこの産業に同額の負の営業余剰が計上される。このようにして、産業全体としてみた場合に国内総生産や営業余剰が帰属利子分だけ過大になることが回避されている。