川越製造所とは? わかりやすく解説

川越製造所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/28 13:41 UTC 版)

陸軍造兵廠川越製造所(りくぐんぞうへいしょうかわごえせいぞうしょ)は、埼玉県入間郡福岡村(現在のふじみ野市)にかつて存在した大日本帝國陸軍の火薬工廠。

概要

昭和初期、東京の十条にあった陸軍工廠本部の施設拡張のため、移転先として当時の埼玉県入間郡福岡村が選ばれ、昭和4~5年にかけて用地買収が行われた。昭和4~5年に福岡村の移転候補地を陸軍が用地買収、昭和11年11月に着工、12年12月に完成し開場式を挙行。

建物総数は最盛期には大小合わせ600棟を超え、数千人が働いた。施設は以下の4つに分かれていた。

第一工場:雷汞爆粉乾燥室、雷管填実室、黄燐充填室、窒化鉛製増室など。爆発が起こる危険性が高い工程を扱うため、延焼・誘爆を避けるためのコンクリート製の高い塀や土塁が設けられた。

第二工場:爆薬填実室、倉庫、給水塔など。こちらも爆発の危険性があるため、第一工場に準じた措置が講じられた。最も広い面積を占める。

第三工場:各種組立工場、倉庫など。20ミリ機関砲弾、12.7ミリ機関砲弾、照明弾、信号弾などを組み立てていた。最も多くの従業員が働いた。

工場内管理・厚生施設:事務・管理担当部署が置かれ、正門・乾門付近に庶工務事務所、会計事務所、消防夫事務所、会食所、共栄会売店、医務室、青年訓練所などがあった。

終戦時までに面積は16万5,000坪(約55万㎡)となり、川越中学校、福岡国民学校などから学徒動員、女子挺身隊などの勤労動員を含めて数千人が働いた。なお、製造所内での爆発事故も起きた。

主な製造品

銃弾:20ミリ機関砲弾、12.7ミリ機関砲弾など。

銃砲弾の火薬・部品など:導火爆索、点火爆索、起爆剤、導火雷管点火管、信管筒尾、銃用雷管、信管雷管、雷汞爆粉窒化鉛など。

名称の変遷

  • 陸軍造兵廠東京工廠福岡派出所(昭和11年9月~12年10月)
  • 陸軍造兵廠東京工廠火具製造所福岡工場(昭和12年11月~15年3月)
  • 東京第一陸軍造兵廠第三製造所福岡工場(昭和15年4月~17年7月)
  • 東京第一陸軍造兵廠川越製造所(昭和17年8月~20年8月)

川越製造所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 08:13 UTC 版)

東京第一陸軍造兵廠」の記事における「川越製造所」の解説

本部の施設拡張に伴い造成第三製造所福岡工場として発足した跡地西側上野台団地(現在は建替えられてコンフォール上野台)、東側イオンタウンふじみ野新日本無線株式会社川越製作所となっている。境界壁は工場の塀として現存ふじみ野市立上福岡歴史民俗資料館には工場模型設置している。

※この「川越製造所」の解説は、「東京第一陸軍造兵廠」の解説の一部です。
「川越製造所」を含む「東京第一陸軍造兵廠」の記事については、「東京第一陸軍造兵廠」の概要を参照ください。

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