嵐璃珏 (5代目)とは? わかりやすく解説

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嵐璃珏 (5代目)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 08:09 UTC 版)

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ごだいめ あらし りかく
五代目 嵐 璃珏
屋号 豐島屋
定紋 五つ橘 
生年月日 1900年9月3日
没年月日 (1980-12-27) 1980年12月27日(80歳没)
本名 大江勝之助
襲名歴 1. 嵐勝之助
2. 五代目嵐珏蔵
3. 五代目嵐璃珏
俳名 佳香
出身地 大阪市
ジャンル 歌舞伎映画
活動期間 1903年 - 1980年
四代目嵐璃珏(養父)

五代目 嵐 璃珏(ごだいめ あらし りかく、明治33年(1900年9月3日 - 昭和55年(1980年12月27日[1])は、上方歌舞伎役者、また嵐 珏蔵(あらし かくぞう)の名でサイレント映画俳優[1]。「班蔵」は誤り[2][1]。本名は大江 勝之助(おおえ かつのすけ)。屋号は豐島屋、定紋五つ橘、替紋は五つ千鳥俳名に佳香。

人物・来歴

大阪府に生まれる[1]。歌舞伎役者四代目嵐璃珏の甥でのちに養子となった。

明治36年 (1903) 7月、大阪道頓堀・弁天座の新派劇『不如帰」の猟師の子で嵐勝之助を名乗り初舞台を踏む。大正2年 (1913) 五代目嵐珏蔵を襲名。その後、舞台では初代中村扇雀)の相方をつとめる。他方、昭和2年 (1927) に帝国キネマ演芸に入社し[1]、サイレントの剣戟映画に主演、二枚目役で幅広く活躍し実力をつける。

山下秀一監督の『侠客三日月』で主演として映画界にデビューし[1]、翌昭和3年 (1928) には佐藤樹一路監督の『女殺油地獄』に主演。以後13作に出演し、すべて主演だったが、同時代の市川百々之助明石緑郎には人気は及ばなかった[1]。昭和4年 (1929)、帝国キネマ演芸を退社し、映画界を引退した[1]

昭和20年 (1945) 3月、養父の名を継ぎ五代目嵐璃珏を襲名する[1]

第二次世界大戦後も関西歌舞伎を中心に七代目嵐吉三郎初代中村松若二代目中村成太郎四代目尾上菊次郎らとともに老巧な脇役として舞台活動を続け、関西歌舞伎衰退後は東京に活動の場を移す。以後、歌舞伎界の長老として重きを成す。

端敵や老け役を得意とし、長い顔と古風な芸で独自の雰囲気をもち贔屓筋に愛された。昭和47年 (1972) 長年にわたる活躍が認められ勲七等瑞宝章を授与される。

昭和55年 (1980) 12月、京都南座顔見世の『曽根崎心中』天満屋亭主をつとめているときに楽屋で倒れ、間もなく死去した。

主な出演映画

すべて「嵐珏蔵」の名で出演している。

  • 『侠客三日月』: 山下秀一 監督、1927年
  • 女殺油地獄』: 佐藤樹一路 監督、1928年
  • 『大岡政談 鈴川源十郎』: 佐藤樹一路 監督、1928年
  • 『因華物語』: 山下秀一 監督、1928年
  • 『お妻八郎兵衛』: 山下秀一 監督、1928年
  • 『塁ヶ淵』: 山下秀一 監督、1928年
  • 『武士と侠客』: 山下秀一 監督、1928年
  • 『朝香三四郎』: 山下秀一 監督、1928年
  • 殺生関白』: 佐藤樹一路 監督、1928年
  • 『豪傑花嫁』: 江後岳翠 監督、1928年
  • 紺屋高尾』: 山下秀一 監督、1928年
  • 『愛怨の旅』: 佐藤樹一路 監督、1928年
  • 『信長と烈女』: 江後岳翠 監督、1929年

  1. ^ a b c d e f g h i 『無声映画俳優名鑑』、無声映画鑑賞会編、マツダ映画社監修、アーバン・コネクションズ、2005年、p.129。
  2. ^ #外部リンク日本映画データベースおよびallcinema ONLINEでの表記、2009年11月7日閲覧。

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