尾の太陽風への干渉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/24 13:13 UTC 版)
2007年2月3日には探査機ユリシーズが偶然マックノート彗星に1.7 au程度まで接近したことがあった。このことは同年10月にアストロフィジカルジャーナルにて公表された。研究の結果、太陽風の速度が通常時では700km/sと観測されていたのに対し、彗星の尾の中から観測すると400km/s以下となっていることが分かった。これは彗星の核から放出されたイオン化したガスと太陽風の中の高速の粒子により衝撃波が発生したためと考えられている。ユリシーズはマックノート彗星付近を探査する前は百武彗星も探査していたのだが、ユリシーズがそれぞれの彗星付近で太陽風の粒子が遅くなっていた期間を調査した結果、百武彗星は2.5日であったのに対しマックノート彗星は18日と長く、広範囲にわたって太陽風に影響を及ぼしていることが分かった。
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