寒冷アレルギー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/19 02:56 UTC 版)
寒冷アレルギー(かんれいアレルギー)とは、物理刺激により誘発されるアレルギー[1]。局所性と全身性に分けられ体温より低いものに触れると蕁麻疹やひどくなると呼吸困難を引き起こす恐れがある[1]。
概要
体温より低いもの、冷風、氷、雨などの寒冷刺激に誘発され蕁麻疹や呼吸器などの症状を引き起こす。蕁麻疹(膨疹)の発症閾値温度は5℃から20℃程度と個人差があり、更に同一の個人でも測定ごとにー、また治療薬の効果により温度に差異が生じたとの報告がある[2]。全身性症状の原因として稀に遺伝性の「家族性寒冷誘発自己炎症性症候群」がある[3]。
症状
- 血管性浮腫
- 呼吸器症状(吸気性喘鳴、呼気性喘鳴、呼吸困難)
- 真皮に生じる境界明瞭な一過性の腫脹
原因
低温の温度刺激。
治療
予防法
寒暖の差を減らし、体温より冷たいものには触れないようにする。
出典
- ^ a b 蕁麻疹診療ガイドライン2018, (5)物理性蕁麻疹.
- ^ 静川 ほか(2017), p. 141.
- ^ 西小森隆太, 中川権史, 粟屋美絵, 河合朋樹, 八角高裕, 平家俊男「自己炎症性疾患の新展開」『臨床リウマチ』第26巻第2号、2014年、79-87頁、doi:10.14961/cra.26.79。
参考文献
- 日本皮膚科学会蕁麻疹診療ガイドライン改定委員会, 秀道広, 森桶聡, 福永淳, 平郡隆明, 千貫祐子, 猪又直子, 益田浩司, 谷崎英昭, 中川幸延, 矢上晶子, 中原剛士, 戸倉新樹, 青島正浩, 藤澤隆夫, 中村陽一, 堀川達弥, 五十嵐敦之「蕁麻疹診療ガイドライン2018」『日本皮膚科学会雑誌』第128巻第12号、日本皮膚科学会、2018年11月、2503-2624頁、doi:10.14924/dermatol.128.2503。
- 静川寛子, 岩本和真, 平郡隆明, 秀道広「温熱勾配発生装置 (TempTest®) による紅斑および膨疹誘発閾値測定が有用であった寒冷蕁麻疹の1例」『日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌』第11巻第2号、日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会、2017年、138-143頁、doi:10.18934/jedca.11.2_138。
外部リンク
- 『寒冷蕁麻疹』の原因・症状・治療法 田辺三菱製薬
- 寒冷アレルギーのページへのリンク