威王との会話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 14:54 UTC 版)
田駢は斉王(威王と思われる)に万物平等論を説いた。それを聞いた斉王は、 寡人の有つ所は斉国なり。願わくば斉国の政を聞かん。 と、いらいらして答えた。何か理想の話を聞かされたが、私が聞きたいのは現実の斉を治める方法だ、という意味だ。それに対して田駢は、 臣の言は、政無きけれども、而を以て政を得べし。之を譬うれば材木の若し。材無けれども、而を以て材を得べし。願わくば王の自ら斉国の政を取らんことを。 と答えた。「私の言うことと政治は無関係に見えますけれど、これは材木を欲しがっている人に林の中の木の話をしているようなもので、私の話にも政治に取り入れられるものがあります。」という意味だ。(威王はその言葉を理解し、稷下の学者村を造る気になったとも思われる)ここに世に名高い稷下の学士と呼ばれる人々が集まったのだ。 宣王、文学遊説の士を喜ぶ。鄒衍、淳于髠、田駢、接予、慎到、環淵の徒の如きより七十六人、皆、列弟を賜い、上大夫と為す。治めずして議論す。是を以て斉の稷下の学士、復た盛んにして、且に数百人ならんとす。 というところからも分かるように、田駢は稷下の学士の中でも高い地位にあったのだ。
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