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奈良岡良二

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/21 01:23 UTC 版)

奈良岡 良二
選手情報
ラテン文字 Ryoji NARAOKA [1][2]
国籍 日本
競技 競歩
種目 50キロメートル競歩
生年月日 (1908-04-02) 1908年4月2日
生誕地 青森県南津軽郡浪岡町
没年月日 (1992-06-02) 1992年6月2日(84歳没)
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奈良岡 良二(ならおか りょうじ、1908年4月2日 - 1992年6月2日[3])は、日本の陸上競技競歩)選手、保健体育学者[4]青森県出身。1936年ベルリンオリンピック50キロメートル競歩で出場した。競歩競技では日本初のオリンピック選手である。

経歴

青森県南津軽郡浪岡町(現青森市浪岡)出身[4][5][6]。実弟の奈良岡健三ものちに競歩選手となる[6][注釈 1]

青森県師範学校に学び、在学中は短距離走・駅伝からスキーまでをこなした[6]。同校を卒業し[1][6]、1931年に東京に出る[6][注釈 2]。「いつでもトレーニングできる種目」として競歩を選んだといい[6]、競歩がオリンピック種目として復活すると[注釈 3]1936年ベルリンオリンピックに向けて計画的にトレーニングを重ね、国内予選を突破して日本代表選手に選ばれた[6]。競歩競技では日本初のオリンピック選手である[7]

1936年ベルリンオリンピックで50キロメートル競歩に出場した[4][8]。成績は5時間7分15秒(19位)[1]Athletics at the 1936 Summer Olympics – Men's 50 kilometres walk参照)。

1944年(昭和19年)から北京大学副教授を務めた[4]。帰国後、青森県の高等学校長を歴任。大湊高等学校校長在任中の1967年[9]には同校で「耐久遠足」を創設した[10]。郷里にある浪岡高等学校校長を最後として高校教育界を去る[6]

1971年(昭和46年)から1988年(昭和63年)まで弘前学院大学教授に在任[4]。青森県の陸上競技協会理事長として陸上競技の発展に尽力[6]1964年東京オリンピックの競歩代表選手・栗林喜右衛を育成した[6][注釈 4]

著書

  • 歩行の美と力 正しく美しい歩きかたの科学(第一法規出版、1968年)

脚注

注釈

  1. ^ 青山師範学校→東京文理大学。10キロメートル競歩の日本記録保持者であった[6]
  2. ^ 『現代物故者事典 1991~1993』には、日本大学法文学部法学科を卒業[4]とある。
  3. ^ 競歩競技は1928年アムステルダムオリンピックでは行われなかったが、1932年ロサンゼルスオリンピックで50キロメートル競歩が競技種目に採用されて復活した。オリンピックの陸上競技参照。
  4. ^ なお、日本の競歩界は奈良岡以来オリンピックに代表選手を送り出しておらず、栗林が奈良岡以来2人目の競歩日本代表であった。

出典

  1. ^ a b c Japanese Delegation of Athletics Team : Rio de Janeiro 2016」(PDF)、日本陸上競技連盟、2016年、2020年2月20日閲覧 
  2. ^ RYOJI NARAOKA”. IOC. 2020年2月20日閲覧。
  3. ^ 『「現代物故者事典」総索引 : 昭和元年~平成23年 2 (学術・文芸・芸術篇)』日外アソシエーツ株式会社、2012年、809頁。
  4. ^ a b c d e f 『現代物故者事典 1991~1993』442-443頁。
  5. ^ なみおか町史コラム(8) ~終戦直後の浪岡本町~”. なみおか今・昔. 青森市. 2020年2月20日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i j k 一戸哲雄 1977, p. 93.
  7. ^ 松原孝臣 (2015年8月31日). “悲願のメダルを生んだ「先人の土台」。谷井孝行の快挙は、競歩界の総力だ。”. Number Web. 文藝春秋. 2020年2月20日閲覧。
  8. ^ Ryoji Naraoka Olympic Results”. Sports Reference LLC. 2020年4月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月4日閲覧。
  9. ^ 福士広司(校長)「開校70周年にむけて」(PDF)『なかま』第36巻、青森県立大湊高等学校東京同窓会、2016年6月25日、1頁、2020年2月20日閲覧 
  10. ^ 東京生活アンケート」(PDF)『なかま』第36巻、青森県立大湊高等学校東京同窓会、2016年6月25日、7頁、2020年2月20日閲覧 

参考文献

  • 一戸哲雄「人物を中心とした体育・スポーツ郷土史 連載第11回 青森県」『文部時報』第1202号、1977年7月。 
  • 『現代物故者事典 1991~1993』日外アソシエーツ、1994年。



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