光刺激の受容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/25 05:27 UTC 版)
ロドプシン(桿体細胞に含まれる光受容色素)が受容したシグナルは増幅して伝達されるため、ロドプシン一分子が活性化すると細胞内で急速に反応が進む。一旦ロドプシンが活性化すると、多数のトランスデューシンが活性化される。そのトランスデューシンによってホスホジエステラーゼが活性化され、結果的にロドプシン一分子で、1秒に1000分子以上のcGMPを分解する。そのため桿体細胞は、わずかな光にも強い反応を示すことができる。 ロドプシンはビタミンAによって構成されているため、ビタミンAが欠乏すると桿体細胞に必要なロドプシンが不足する。そのため、わずかな光刺激を受容することができず、夜間などはほとんど何も見えなくなってしまうことがある。網膜を構成するもう一つの視細胞である錐体細胞は、そもそも弱光下では光刺激を受容できないため、桿体細胞の不足が直接夜盲症などを引き起こす原因となるのである。
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