佐藤秀典
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/07 07:54 UTC 版)
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さとう ひでのり
佐藤 秀典
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| 生誕 | 1981年3月28日(44歳) 東京都渋谷区 |
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| 職業 | 通訳・音楽家 |
佐藤 秀典(さとう ひでのり、1981年3月28日 - )は、ラグビー日本代表の通訳、デスメタルバンド「INFERNAL REVULSION」のボーカル、株式会社EHB Internationalの代表。現在は履正社医療スポーツ専門学校「スポーツ外国語学科」の学科長を務める。東京都出身。
来歴
1981年3月28日生まれ、東京都渋谷区出身[1]。10歳のときに母親の仕事の都合でオーストラリアへ移住する。移住先のゴールドコーストでは13人制のラグビーリーグが盛んであり、通訳として関わることになるラグビーユニオンを見る機会はなかった。当時の佐藤はラグビーリーグに夢中になり、タッチラグビー部にも入部していたが、中学生になると音楽へ傾倒し、次第にスポーツはしなくなった[2][3][4]。
1999年、現地の高校を卒業して日本へ帰国し、雑貨店やシルバーアクセサリー店で勤務。この頃から商談や買い付け時の通訳を経験している[5][6]。
2003年、佐藤の母がマネージャー兼通訳をしていた関西社会人リーグのワールド(のちのワールドファイティングブル)の通訳を手伝ったことがきっかけで、通訳補佐としてワールドに入部。ラグビーの通訳としての仕事を開始する[2][5][4]。2005年には神戸でデスメタルバンド「INFERNAL REVULSION(悪魔的憎悪)」を結成し、音楽活動も本格的に開始した[7]。
2009年、ワールドファイティングブルの休部に伴い、キヤノンイーグルスへ移籍[8][9]。後年、日本代表ヘッドコーチとなるエディー・ジョーンズとはこの頃に知り合っている。エディーは佐藤を気に入り、自身がヘッドコーチを務めていたサントリーサンゴリアスの通訳になるようたびたび誘っていたという[3][4]。
2011年には、主にラグビーチームへの通訳を派遣する業務を行う、株式会社EHB Internationalを設立[5][6]。
2014年、音楽活動に専念するためキヤノンイーグルスを離れる。
海外ツアー終了後の2015年1月、ラグビー日本代表ヘッドコーチに就任していたエディー・ジョーンズから日本代表通訳として声がかかる。「ラグビー界の通訳として頂点のチームでできるのは光栄なことですし、国を代表する仕事に就くチャンスはなかなかない」との思いから、2015年4月に日本代表通訳に就任[4][2]。当時はアルバム制作中だったが、バンドメンバーの理解もあり、音楽活動を中断しての参加となった[10]。大番狂わせの日本勝利となったラグビーワールドカップ2015日本対南アフリカ戦でも、通訳として携わった[11][12]。
ラグビーワールドカップ2015終了後は、スーパーラグビー日本チームのヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ(2016年)や、ジャパンラグビートップリーグのNTTドコモレッドハリケーンズ(2016 - 2017年)で通訳を担当[13][14]。
2016年11月、ジェイミー・ジョセフがヘッドコーチを務めるラグビー日本代表の通訳としてに再就任[15]。ラグビーワールドカップ2019(日本大会)では日本が初めてベスト8に進出した[16][17]。
ワールドカップ後の2020年からは通訳業を離れ、履正社国際医療スポーツ専門学校「スポーツ外国語学科」の学科長を務める[18]。
2025年6月、第2期エディー・ジョーンズHC体制のラグビー日本代表の通訳に、3期目の就任をした[19][20][21]。
脚注
- ^ “W杯開幕まであと30日! 通訳・佐藤秀典氏、エディーHCとチームをつなぐ (3/3ページ) - ラグビー”. SANSPO.COM (産経新聞社). (2015年8月19日) 2018年9月4日閲覧。
- ^ a b c “【RWC開幕まであと30日】通訳佐藤秀典 ロックミュージシャンの顔を持つ異色の通訳 : コラム”. ラグビーワールドカップ2019 (2015年9月10日). 2018年9月4日閲覧。
- ^ a b “ラグビーW杯:通訳はミュージシャン 日本代表・ジョーンズHC付き佐藤秀典さん、スラングも感情も的確に”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2015年10月5日). オリジナルの2016年3月21日時点におけるアーカイブ。 2018年9月4日閲覧。
- ^ a b c d “My Rugby World Cup Stories 第90回 佐藤秀典 通訳”. ラグビーワールドカップ2019 (2016年5月24日). 2018年9月4日閲覧。
- ^ a b c “世界ナンバー1のサーフフィジカルトレーナー 、ロドリゴ・ペレスの日本セミナー開催”. SURFMEDIA (2015年12月1日). 2018年9月4日閲覧。
- ^ a b “【JIF2016】佐藤秀典「文化差の架け橋〜ラグビー日本代表の通訳として〜」”. 日本会議通訳者協会 (2016年5月18日). 2018年9月4日閲覧。
- ^ “INFERNAL REVULSION”. ALLIANCE TRAX. 2018年9月4日閲覧。
- ^ “ラグビー部に関するお知らせ”. 株式会社ワールド(WORLD) (2009年3月13日). 2018年9月4日閲覧。
- ^ “最新情報 2009年度 新メンバー発表!”. キヤノン イーグルス 公式サイト (2009年5月8日). 2018年9月4日閲覧。
- ^ “ジョーンズHC通訳はデスメタルボーカル”. ラグビーワールドカップ2019 (2015年9月10日). 2018年9月4日閲覧。
- ^ “日本代表「ラグビーワールドカップ2015」最終登録メンバー”. 日本ラグビーフットボール協会 (2015年8月31日). 2018年9月18日閲覧。
- ^ “ラグビー「ブライトンの奇跡」〜エディ・ジャパンの通訳とメンタルコーチが明かす歴史的偉業の舞台裏(週刊現代)”. 現代ビジネス (2016年1月9日). 2018年9月4日閲覧。
- ^ “チーム通訳募集のおしらせ”. ヒトコム サンウルブズ公式サイト (2016年9月30日). 2018年9月18日閲覧。
- ^ “NTTドコモレッドハリケーンズ、2017年度 退団選手(追加)のお知らせ”. ジャパンラグビートップリーグ公式サイト (2018年2月9日). 2018年9月18日閲覧。
- ^ “父亡くしても弱み見せなかったエディー前HC/連載 - ラグビー”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2016年9月22日) 2018年9月4日閲覧。
- ^ JRFU. “日本代表「ラグビーワールドカップ2019」最終登録メンバーのお知らせ|日本ラグビーフットボール協会”. www.rugby-japan.jp. 2025年11月7日閲覧。
- ^ JRFU. “(4月28日更新)2021年度男子日本代表候補選手、 チームスタッフ発表のお知らせ|日本ラグビーフットボール協会”. www.rugby-japan.jp. 2025年11月7日閲覧。
- ^ “【ご報告】ラグビー日本代表通訳・佐藤秀典氏が新学科長に就任|履正社国際医療スポーツ専門学校 | 医療国家免許×スポーツ指導資格×トレーナー資格×外国語の学び”. 履正社国際医療スポーツ専門学校. 2025年11月7日閲覧。
- ^ JRFU. “(6/9更新)15人制男子トレーニングスコッド菅平合宿 参加メンバーのお知らせ|日本ラグビーフットボール協会”. www.rugby-japan.jp. 2025年11月7日閲覧。
- ^ JRFU. “(7/7更新)日本代表 宮崎合宿参加メンバーのお知らせ|日本ラグビーフットボール協会”. www.rugby-japan.jp. 2025年11月7日閲覧。
- ^ JRFU. “日本代表「ラグビーワールドカップ2019」最終登録メンバーのお知らせ|日本ラグビーフットボール協会”. www.rugby-japan.jp. 2025年11月7日閲覧。
外部リンク
- ラグビー通訳
-
- チーム・選手|15人制男子日本代表 - 日本ラグビーフットボール協会
- キヤノン イーグルス 公式サイト|メンバー紹介|ST スタッフ:佐藤 秀典 - キヤノンイーグルス在籍時のプロフィール
- INFERNAL REVULSION
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- 公式ウェブサイト(アーカイブ)
- INFERNAL REVULSION (@infernaljpdm) - X
- Infernal Revulsion (infernalrevulsion) - Facebook
- INFERNAL REVULSION - YouTubeチャンネル
履正社医療スポーツ専門学校
・公式サイト:https://www.riseisha.ac.jp
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