伊号第三百六十二潜水艦とは? わかりやすく解説

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伊号第三百六十二潜水艦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/06 07:48 UTC 版)

艦歴
計画 昭和18年度計画(改⑤計画
起工 1943年3月17日
進水 1943年11月29日
就役 1944年5月25日
その後 1945年1月18日戦没
除籍 1945年4月10日[1]
性能諸元
排水量 基準1,440t、常備1,779t
水中2,215t
全長 73.50m
全幅 8.90m
吃水 4.76m
機関 艦本式23号乙8型ディーゼル2基2軸
水上:1,850馬力
水中:1,200馬力
速力 水上:13.0kt
水中:6.5kt
航続距離 水上:10ktで5,000海里
水中:3ktで120海里
燃料 重油:282トン
乗員 55名
兵装 40口径14cm単装砲1門
25mm単装機銃2挺
53cm魚雷発射管 艦首2門、魚雷2本
備考 安全潜航深度:75m
物資搭載量:艦内65トン、艦外20トン[2]

伊号第三百六十二潜水艦(いごうだいさんびゃくろくじゅうにせんすいかん)は、大日本帝国海軍潜水艦伊三百六十一型潜水艦の2番艦。メレヨン島への輸送任務中に戦没。以下、艦名は「伊362潜」と略記する。

艦歴

1942年の改⑤計画第5462号艦[3]。1943年3月17日、三菱重工業神戸造船所にて起工[3]。同年11月29日に進水[3]。1944年5月25日、竣工[4]横須賀鎮守府籍。同日第十一潜水戦隊に編入[4]

8月15日、第七潜水戦隊に編入[5]

8月23日、横須賀(または呉[6])を発し、ナウル島への輸送任務に従事[7]。9月14日に揚陸を行い、トラック(9月21日着、23日発、または22日発[8])を経て10月3日に横須賀に帰投した[7]。ナウル・トラック間ではトラック島への後送者など85名を、トラックからは傷病兵や転勤者など83名を乗せた[8]。また、復路では空薬莢22トンも運んだ[8]

10月24日、横須賀を発し、南鳥島への輸送任務に従事[7]。10月30日に揚陸を行って11月6日に横須賀に帰投した[7]

1945年1月1日(または1月11日[9])にメレヨン島およびトラックへの輸送作戦で横須賀発[10]。しかし、「伊362潜」はメレヨン島に現れず行方不明となった[9]。1月14日、「伊362潜」は東カロリン諸島北方でアメリカエヴァーツ級護衛駆逐艦フレミング英語版」の爆雷およびヘッジホッグによる攻撃によって撃沈された[11]。87名全員戦死。

3月15日、カロリンで喪失と認定。4月10日、除籍[1]

歴代艦長

※『艦長たちの軍艦史』444頁による。

艦長

  1. 南部伸清 少佐:1944年5月25日 -
  2. 木原栄 大尉:1944年10月10日 -
  3. 中島英之助 少佐:1944年12月2日 - 1945年1月18戦死

脚注

  1. ^ a b 「日本海軍艦艇史資料 自昭和16年1月 至昭和20年11月(78)」『世界の艦船 1987年5月号(通巻第379集)』海人社、1987年5月1日、147-149頁。 
  2. ^ 数値は『写真 日本の軍艦』の解説より。『艦長たちの軍艦史』によると伊361型の搭載量は艦内65トン、艦外40トンで合計105トン
  3. ^ a b c 輸送潜水艦伊号第361型列伝、40ページ
  4. ^ a b 輸送潜水艦伊号第361型列伝、43ページ
  5. ^ 輸送潜水艦伊号第361型列伝、45ページ
  6. ^ 輸送潜水艦伊号第361型列伝、46ページ
  7. ^ a b c d 戦史叢書第98巻 潜水艦史、381ページ
  8. ^ a b c 輸送潜水艦伊号第361型列伝、49ページ
  9. ^ a b 輸送潜水艦伊号第361型列伝、51ページ
  10. ^ 戦史叢書第98巻 潜水艦史、382ページ
  11. ^ 輸送潜水艦伊号第361型列伝、51-52ページ

参考文献




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