付値体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/29 13:43 UTC 版)
付値体(ふちたい、英: valued field, valuation field)とは、乗法付値により得られる距離[1]に対する距離空間の位相が入った位相体のことを付値体という[2]。体 K の乗法付値 で付値体になるとき、 と表す。
- ^ 乗法付値を としたとき、距離関数 を、 によって定める。従って、乗法付値は三角不等式を満たしていると仮定する。(三角不等式を満たさない乗法付値は、三角不等式を満たす乗法付値と同値であるので、この仮定は本質的ではない。)
- ^ 付値環とは概念が違うことに注意。
- ^ 付値体 が同型であるとは、 が体として同型であり、乗法付値 が同値な付値であることを意味する。
- ^ 完備体として斜体も許すとすれば、完備な斜体は四元数体に同型となる。
- ^ このことは、有理数体の代数閉包 の絶対値による完備化が であり、これが代数閉体になることのアナロジーである。
- ^ p=0 となるのは、自明な付値の場合に限る。
- ^ ヘンゼルの補題は、ヘンゼル付値環を含む、より一般的な環で成立する。ヘンゼルの補題を満たす局所環のことをヘンゼル環という。
- ^ 代数拡大体 に対して、K の F 上分離的な元全体の集合のことを、K の F における分離閉包という。分離閉包は K の部分体となる。
- ^ ヘンゼル体とするのは、K の任意の代数拡大体に対して付値の延長が一意的であることを保証するためであり、不分岐拡大等はヘンゼル体でなくても定義される。
- ^ このとき L の分岐指数が であり、剰余次数が 1 となる。
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