交錯した交流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 21:25 UTC 版)
コミュニケーションの失敗は、相手の自我状態とは異なった自我状態への話しかけ(交錯交流, Crossed)によって引き起こされる。次のような例に見られる。 例1a: A:「レポートを書いてくれますか?」(AからAへの交流)B:「分かってるよ。そのうちやるから!」(CからPへの交流) これは、仕事において、問題を引き起こしそうな交錯した交流である。Aは、P(Parent)からC(Child)への交流に基づいた返事をするかもしれない。すなわち、以下のようなものである。 A:「キサマその態度はなんだ、ふざけてるとクビにするぞ」 例2a: A:「部屋は片付いてるかい?」(PからCへの交流)B:「はい。私は丁度これからやるところですよ」(AからAへの交流) これは、さらに積極的な交錯した交流であり、Bが責任感を持って行動しBとしての役割(つまりChild)を演じていないことに対して、Aは不満を持つ可能性がある。さらに会話は次のように発展するだろう。 A:「私は、あなたのそういう態度が信じられないな!」(PからCへの交流)B:「私の言うことを少しは信じてよ!」(CからPへの交流) この受け答えは、永遠に続くであろう。
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