二次同名(secondary homonym)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/16 08:03 UTC 版)
「同名」の記事における「二次同名(secondary homonym)」の解説
成立時には別の属に対して名付けられたため、同じ種小名・亜種小名でも問題はなかったが、その後それらの属がまとめられて同じ属とされてしまったために発生した同名。これを回避するにはやむを得ず新たな種小名・亜種小名をつける必要がある。たとえば当初マメ科Maniltoa属として記載されたフィジー産の Maniltoa floribunda A.C.Sm.は新たにナムナム属(Cynometra)に組み替えられる際、他の無関係な模式標本に基づいて命名された Cynometra floribunda Benth. との重複を避けるために標本が得られたフィジーにちなむ vitiensis という種小名を新たにつけ、Cynometra vitiensis Rados. という命名が行われている。なお少なくとも植物の場合、属の組み換えが行われると通常はシノニムの命名者が組み換え後の学名の命名者の前に括弧つきで示されるが、この例における Maniltoa floribunda は英語で replaced synonym〈取り換えられたシノニム〉と呼ばれる存在として扱われ、組み換え後の学名 Cynometra vitiensis にシノニムの命名者アルバート・チャールズ・スミスの略称に括弧を付けた (A.C.Sm.) は表示されず、先述のように新たに vitiensis の種小名を与えたアレクサンダル・ラドサヴリェヴィッチの略称 Rados. のみが表示される。
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